車の売却についての疑問

車を売却したあと代金の入金はいつされるの?

車を売却したあとは、買取業者から買取金額が入金されるのを待つだけです。しかし、実際に売却してからどれくらいの時間で入金されるのかまでは、よく知らないという人も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、車を売却した買取金額が入金されるまでにかかる時間や、なぜ時間がかかってしまうのかについてを詳しく解説していきます。

あわせて、車を売却したあとのよくある入金トラブルとその対処法についても紹介していくので、売却時の参考にしてみてくださいね。

売却した車のお金が入金されるのはいつ頃?

売却した車のお金が入金されるのはいつ頃?
車を売却する際に気になるのは、買取金額がどのタイミングで入金されるのかでしょう。

基本的には、契約書にサインして車を引き渡してから、買取金額が入金されるようになっています。入金までの期間は、大体2日~1週間程度の時間を要するのが一般的です。

また、売却金額の振り込みに使用する金融機関や振り込み日に土日や祝日などが重なると、それ以上の日数がかかることもあります。

その他、依頼する買取業者の規模や依頼をした時期によっても、入金までの期間は前後することがあるのです。

どうして入金までにそんなに時間がかかるの?

どうして入金までにそんなに時間がかかるの?
「売却した車を引き渡して、すぐに買取金額の入金が行われないのはどうしてなの?」と、疑問に感じる人もいるでしょう。

車の売却から入金までに数日かかってしまう理由は、売却時に提出してもらった書類関係の確認や事務手続き、査定後の車の検査などを行うのに時間がかかってしまうためです。

続いては、売却した車の買取金額が入金されるまでに、ある程度の時間を要する詳しい理由を紹介します。

提出書類の確認のため

車を売却してから買取金額が振り込まれるまでに、ある程度の時間を要する理由は、書類関係の確認や事務手続きに時間がかかるからです。

そもそも車の売却時には、自動車検査証や自賠責保険証明書、印鑑登録証明書など、名義変更をする際に必要となる書類をいくつか提出しなければいけません。

ここで、もしもこれらの書類に不備や間違いがあった場合には、オーナーに再度必要書類を提出し直してもらう必要があるのです。そうなると、さらに入金されるまで時間がかかってしまうことになります。

このようなトラブルを避けるためにも、提出された書類の入念なチェックを行わなければなりません。

書類に不備や間違いがないことが確認できれば買取業者が車の名義変更などの事務手続きを行っていきます。

査定後の車を検査するため

査定後の車を検査するため
車の売却後に買取金額が入金されるまでに時間を要するのは、査定後の車を検査するためでもあります。

車を引き取ったあとに、車両状態などを細かく検査する必要があるからです。見積もり査定時の確認のみでは、限られた時間の中でおおよその売却金額を提示する必要があるので、細かいところまでは発見することができません。

細かく検査することで、最初の見積もり時には発見できなかった故障や修理歴、傷などを発見することがあります。この場合には買取金額の減額、また違法改造を発見した場合には買取契約を破棄するなどの対応を行います。

買取金額を支払ったあとでは、減額や契約破棄などの対応は難しくなってしまいます。そのために、多くの買取業者が入金をするまでに数日の検査期間を設定しているのです。

即日買取を謳う業者もあるので注意を!

「少しでも早く車の買取金額を受け取りたい!」と、即日買取を行っている買取業者がいいという人もいるかもしれません。

大手の買取業者では、即日振り込みに対応しているところはほとんどありません。そのため、即日買取の場合は買取業者の規模が小さいところが多くなっています。

ただし即日買取の場合には、通常の相場よりも低い査定金額が提示される可能性があります。これは即日買取に対応するために、素早く車の査定をしなければいけないことが理由です。

素早く対応をするために、買取業者側は簡単な情報でしか車を査定できず、結果として査定金額が低くなってしまいます。

このことから、入金されるまで数日かかったとしても、しっかりと高額査定を行ってくれる業者を選んだほうがよいでしょう。

車の売却額の入金は振り込みが一般的

車の売却額の入金は振り込みが一般的
日本にあるほとんどの車の買取業者では、現金での取引を行っていません。買取金額を銀行振り込みで支払うのが一般的です。

車の買い取りには、数十万、数百万などのまとまった金額のお金が必要となります。現金で支払いをするとなると、店舗にまとまった金額のお金を常に用意しておかなければなりません。

お金を常に用意していることが知られると、強盗や泥棒などに狙われやすくなり、盗難被害が発生する可能性があります。そのため、現金での取引を行っていないのです。

万が一、被害に遭ってしまえば大きな損失となってしまいます。

また、買取金額を即日現金払いで対応した場合、査定が行える回数は1回しかありません。本来、買取業者は車の引き渡し後に、車両の状態を細かくチェックします。

この細かいチェックをする前に現金で買取金額を支払ってしまうと、減額査定などの対応ができなくなり、大きな損失が出てしまう可能性があるのです。

これらのリスクを避けるためにも、多くの買取業者が現金払いに対応していません。

入金までの期間を少しでも短くする方法

車の売却から買取金額が入金されるまでの期間を少しでも短くしたいのならば、車の洗車や清掃、売却時に必要となる書類の用意など、オーナー側でできることを事前に準備しておきましょう。

続いては、少しでも入金までの期間を短くする方法を詳しく解説していきます。車の売却を検討している人にも役立つ情報なので、ぜひ参考にしてみてください。

車をきれいにしておく

車をきれいにしておく
入金までの期間を少しでも短くするポイントは、車のボディと車内をきれいにしておくことです。

査定の際に車のボディが汚れていたり、車内が汚れていたりするような状態だと、正しい査定金額の算出に時間がかかってしまいます。最悪の場合には、査定金額を下げられてしまう可能性もあるでしょう。

そのため、見積もりの査定を行う前にはボディを洗車してきれいな状態にしておくことが大切です。

また、車内も掃除機などで清掃して、ゴミやホコリなどの汚れを取り除いておきましょう。わずかですが、これだけでも査定がスピーディーに進む可能性があります。

なお、洗車や掃除をしたからといって、査定金額が大幅に跳ね上がるということではないので注意しましょう。

ただ、査定スタッフによっては、洗車をしておくことで「このオーナーは車を丁寧に扱っている」と感じて、多少なりとも評価してくれるかもしれません。わずかな可能性も逃したくないという人は、実践してみるとよいでしょう。

必要書類を事前に準備しておく

必要書類を事前に準備しておく
必要書類を事前に準備しておくのも、入金までの期間を短くするポイントのひとつです。

車の買取に伴う名義変更には、以下の書類が必要となります。

  • 自動車検査証(車検証)
  • 自動車損害賠償責任保険証明書(自賠責保険証明書)
  • 自動車リサイクル券
  • 自動車納税証明書(軽自動車の場合は、軽自動車税納税証明書)
  • 実印(軽自動車の場合は認印でも可)
  • 印鑑登録証明書(普通車のみ)
  • 金融機関の口座情報

この中でも、特に早めに用意しておかなければならないのが「印鑑登録証明書」です。

印鑑登録証明書は役所で発行してもらう必要がありますが、役所が発行手続きの対応をしてくれる時間は、平日の17時までの場合がほとんどです。平日に仕事をしている人であれば中々時間を作るのが難しいので、早めに対応するようにしましょう。

また、「自動車税納税証明書」はレシートぐらいのサイズ感のため、紛失しがちな書類のひとつです。もし紛失してしまったら、再発行の手続きが必要になります。

普通自動車の場合は自動車税事務所で、軽自動車の場合は役所で再発行の手続きを行うことができます。

実は多い!車売却後の入金トラブルとその対処法

車を売却したあとに買取金額が振り込まれていなかったり、連絡が取れていなかったりするなどの事態が発生した場合は、何らかのトラブルに見舞われている可能性があります。

このようなトラブルには、一体どんな事例があるのでしょうか?

続いては、車を売却したあとによくある入金トラブルとその対処法を詳しく紹介します。

いつまで経ってもお金が振り込まれない!

振込予定と指定されていた期日を過ぎても、買取金額が振り込まれていないといったトラブルが稀に発生することがあります。この場合、手続き上の不備などで遅れている可能性もあるでしょう。

しかし、大手や中小規模の買取業者の場合では、万が一不備が発生していれば事前に連絡をくれるはずです。このようなトラブルが発生する可能性は少ないとされています。

一方で、個人経営の買取業者ではこのトラブルが起こる可能性があります。資金繰りが上手くいかず、買取金額を支払えないまま倒産してしまった…ということや、会社自体が存在していなくて音信不通になってしまった…ということもあるので、注意が必要です。

お金が振り込まれない場合の対処法

お金が振り込まれない場合の対処法
車の引き渡しが完了してから、買取金額が振り込まれるまでの期間は、大体2日から1週間程度が一般的です。

もしも1週間を過ぎても入金が確認できていない場合には、早急に買取業者に連絡を取って、入金が遅延していることを伝えましょう。

頻繁に起こるトラブルではありませんが、買取業者が振込先を間違えているなど何らかの手違いによって、口座に振り込まれていないケースもあります。この場合はすぐ連絡をすることで、素早く対応してもらえるでしょう。

万が一、売却を依頼していた買取業者が倒産してしまっていたケースでは、そもそも買取金額を回収すること自体ができなくなる可能性があります。そのため、入金が遅れていると気づいた時点で早めに行動することが大切です。

買取額が確定したあとに減額された!

車の引き渡し後に、オーナーが申告していなかった故障が発覚した場合には、すでに入金がされたあとでも、業者から減額要求を求められる可能性があります。

明らかにオーナーが故障を隠蔽しているようであれば、「マイナス査定を避けるために申告しなかった」と判断され、査定額が大幅に減額されてしまいます。

車を売却する際に故障や修復歴を隠して売却すると、告知義務違反に該当します。最悪の場合、裁判に発展することもあるので注意しましょう。

オーナーも故障を認識しておらず、査定時にスタッフが見落としていた可能性が高い場合は、減額を最小限に抑えることができます。

ただし、この場合であっても故障をしていることに変わりはないので、減額査定は免れません。

減額を要求された場合の対処法

車を売却する際に修理歴があること、故障している箇所があることなどを隠していた場合、減額要求に応じなければなりません。

ただし、傷やヘコミなどでの減額要求については、最初の査定時に査定スタッフが発見できたものなので、必ずしも応じる必要はないでしょう。

車を問わず、売買契約に関する減額については、消費者契約法の第10条が適用されます。このことから、オーナーに落ち度のない一方的な減額要求は、無効にすることが可能です。

しかし、売却時の契約書に減額について明記されている場合は、減額に応じなければならない可能性が高くなります。そのため、売却契約を締結する前に減額についての記載内容をしっかりと確認しておくことが大切です。

困った時は専門機関に相談を

困った時は専門機関に相談を
買取金額が1週間以上経過しても振り込まれていなかったり、買取金額入金後に不当な減額要求をされたりするなどのトラブルに見舞われてしまったら、どのように対処すればよいのでしょうか。

トラブルを自分だけで対処することに不安を感じる場合は、専門機関に頼るのがおすすめです。

続いては、おすすめの専門機関として「国民生活センター」と「一般社団法人日本自動車購入協会」の2つを紹介します。

国民生活センター

国民生活センターは、人々の消費生活に関する上でのトラブルの相談に対応してくれる独立行政法人です。

中古車に関する事例では、購入時のトラブルや売却時のトラブルを扱っています。

国民生活に関する情報の提供、調査研究、重要消費者紛争について法による実施することを目的とし、解決独立行政法人国民生活センター法に基づき各都道府県別に設置されています。

所在地や連絡先、相談できる日時なども、お住まいの都道府県によって異なるので、以下のホームページで調べてみてください。

国民生活センター:http://www.kokusen.go.jp/

一般社団法人日本自動車購入協会

国民生活センター以外にも、一般社団法人日本自動車購入協会という団体があります。車の買取に関するトラブルなどの解決はもちろん、未然に防ぐためのルールや規制作りなどを行っている協会です。

この協会の主な取り組みは、車の買取に関わる情報収集、参加企業への共有、お客様相談窓口の設置、買取業者に対してのガイドラインの策定、WEB広告表現に関わるガイドラインの策定などがあります。

車の査定サイトの申し込みキャンセルや情報の削除などの依頼には対応できないものの、電話で中古車買取に関する相談に乗ってもらうことが可能です。

売却前に知っておきたい!トラブルを回避する方法

売却前に知っておきたい!トラブルを回避する方法
車の売却トラブルの被害に遭わないためにも、事前にトラブルを回避するための方法を知っておきましょう。

トラブルを回避する方法としては、「大手の買取業者に売却を依頼すること」や「買取業者の口コミをチェックしておくこと」などが挙げられます。

続いては、上記2つの方法を詳しく解説していきます。

大手の買取業者に売却を依頼する

トラブルを回避する方法のひとつとして、車を売却する買取業者は大手の会社を選びましょう。

大手の有名な買取業者やチェーン店は、全国展開していることが多いので、実績も多くて安心です。

また大手の中でも特に、JADRI(日本自動車流通研究所)に加盟している買取業者であれば、より安心して取引が行えるでしょう。

JADRIとは?
円滑な中古車売買を目的に掲げた、優良事業者によって構成されている団体のことです。

このJADRIでは、加盟業者に対して「再査定の禁止」「売却直後のキャンセルに対するキャンセル料請求の禁止」といった厳しい基準を設けています。そのため、JADRIの加盟店業者を利用することで、トラブルを回避できるでしょう。

買取業者の口コミをチェックしておく

車の売却を行う前に、買取を依頼する店舗の口コミをサイトやSNSなどでチェックしておきましょう。

口コミサイトやSNSには、実際にその買取業者を利用した方たちの感想はもちろん、実際にあったトラブルなどについて書かれている可能性があります。

これらの情報をもとに、きちんと期日までに入金されているかどうかを確認してみるとよいでしょう。

ここでもし、「1週間以上経っても買取金額が入金されていない」などの口コミが確認できれば、その買取業者に依頼するのを中止する判断基準になります。

ただし、口コミの中には、ライバル店によるネガティブな印象操作や悪意を持って書き込んだものがあったり、サクラのような嘘の情報が紛れていたりすることもあります。

口コミサイトやSNSに書かれている情報は、あくまでも参考程度と考えておきましょう。

まとめ

車の売却から買取金額が入金されるまでには、大体2日から1週間程度の時間を要します。この理由は、書類の確認や事務手続きなどをするのに時間がかかってしまうからです。

また、車の引き渡しと同時に買取金額を支払ってしまうと、万が一引き渡し後に減額査定などのトラブルがおきた際に、減額や契約破棄などの対応をするのが難しくなってしまいます。そのために、多くの買取業者は、買取金額を入金するまでに数日の期間を設定しているのです。

買取金額の入金は、多くの買取業者で現金ではなく振り込みで行われています。少しでも入金までの期間を短くしたいなら、車をきれいにする、必要書類を前もって用意するなど、できることは事前に準備しておきましょう。

大手や中小の買取業者では、ほとんどありませんが、個人経営の買取業者では買取金額が期日までに入金されなかったり、連絡が取れなかったりするなどのトラブルに見舞われる可能性があります。

もし、これらのトラブルを自分だけで対処できないと思ったら、国民生活センターや一般社団法人日本自動車購入協会などの専門機関に相談してみましょう。

※本記事は公開時点の情報のため最新と異なる場合があります。
カータル編集部
カータル編集部
この記事は中古車の売却、査定などについての知識が豊富な私たちが執筆しています。車を少しでも高く売るコツや必要な書類、手続きに関する疑問や質問にお答えしています。

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