高速道路を運転することが多ければ、ETCを利用している方もいるでしょう。ETCを利用すれば、料金所の煩わしい支払いを省略できます。
ところで、愛車を売却しようと思っているが、ETC車載器をどうすればいいのか迷っているという方もいるかもしれません。車載器ごと売却すべきか、車載器は外して売るべきか、難しいところです。
そこで、ここではETC車載器は売却時、一緒に売るべきかどうかについてまとめました。ETCは車売却とは別個で売るという方法もありますので、併せてみていきます。
車を売却するときにETC車載器は取り外さないといけない?
そもそもETC車載器を搭載している車はそのままで売却しなければならないなどのルールがあるかについて見ていきます。
結論から言うと、車載器を外すかどうかは完全に任意です。売却する際、車載器をつけたままでも外したままでも構いません。
それぞれにメリットがありますので、その利点についてもここで紹介します。
基本的にETC車載器は搭載したままで売るのがマストといったルールはありません。車載器ごと売ってもいいですし、外してから売っても問題ありません。
車載器を搭載している方が高く売れるのではないかと思っている方もいるでしょう。しかし車載器がついているからと言って、大きなプラスにはならないです。
例えば、車載器が故障している、ひどく傷ついているというのであれば、むしろマイナス査定になる可能性もあります。その他で車載器の有無で査定に大きな影響を及ぼすことはありません。
次の車で引き続き車載器を使いたければ、外しても問題ないでしょう。外すのが面倒なら、そのまま売っても差し支えありません。
ETC車載器を外したいと思っている人の中には「個人情報が洩れるのでは?」と心配している方もいるでしょう。しかし、その心配はまずありません。
そもそもETC車載器には重要な個人情報は一切登録されてなく、登録されているのは「車載器管理番号」と「形式登録番号」の2つの情報のみです。
個人を特定できるような情報は含まれていません。そのため、ETC車載器を売ったことで、そこから個人情報が漏洩する心配はしなくていいです。
オーナーが変わると、ETC車載器に新しいオーナーの元での情報を再登録が必要です。この段階で、前のオーナーの情報はなくなってしまいます。
ただし、マイレージ登録している場合には注意が必要です。登録情報を変更しないと、次のオーナーがマイレージ登録できなくなってしまいます。
ETC車載器の有無による査定金額の差
先ほども少し触れましたが、ETC車載器の有無によって買取価格が大きく変わってくることはありません。
ETC車載器があった方が多少は買取金額はアップしますが、数千円程度の違いになることが多いです。
なぜETC車載器の有無で査定金額に影響を及ぼさないのかというと、プレミア感がないからです。
国土交通省の調査によると2016年段階で、ETCの利用状況は90%に達しています。つまり、ほとんどの車にETC車載器が搭載されているわけです。
あまり珍しいものではないので売りにならない、そのため査定でもあまり評価されません。
ただし、ETC車載器を自分で取り外すのは難しいです。業者にお願いする場合、取り外し費用もかかるのでその分も考慮してどうするか検討しましょう。
ETC車載器をつけたままで車を売却するメリットは、取り外しの手間のかからない点です。
自分で取り外すとなると、車に傷をつけてしまう恐れがあります。車に傷があれば、マイナス査定の対象となります。
そのため、プロの業者に取り外しを依頼するのが無難です。業者に依頼するとなると、費用が発生します。料金は業者によってまちまちですが、だいたい3,000~5,000円が相場です。
ETC車載器を今後利用する必要があまりなければ、余計なコストが発生しないためそのまま売ってしまった方がいいでしょう。
ETC車載器を取り外してから車を売却するメリットとして大きいのは、お手持ちの車載器を買い替えた場合、引き続き使用できる点です。
高速道路を頻繁に利用するので車載器が必要というのであれば、引き続き使用するという手もあります。ただし、付け替えるための費用が発生することも理解しておきましょう。
先ほども紹介したように取り外し費用が3,000~5,000円程度かかります。さらに次の車に取り付けるための費用が4,000~10,000円、セットアップ費用は3,000円くらい必要です。
全部で9,000円~18,000円くらいかかりますので、新しく車載器を購入するのとどちらがお得か検討してください。
別項で詳しく見ていきますが、ETC車載器を取り外して別個で売る方法もあります。性能が優れているなど人気の機種なら、その方が高額買取できるかもしれません。
買い替えのためにETC車載器つきの車を売却するのであれば、次の車にETC車載器が取り付けられているかどうかは確認しておきましょう。
もし取り付けられていない場合、車載器が必要なら自分で取り付ける必要が出てくるからです。
ETC車載器取り付けは、素人が行うのは難しいとされています。業者にお願いすることも多くなるため、取り付け費用がかかります。
ETC車載器に特にこだわりがなければ、購入する車についていなくてもそんなに問題はないかもしれません。
安いものだと10,000円程度で販売されているモデルもあるので、出費は限定的です。
ただし、最新鋭のモデルがついているのであれば、外してから売却することをおすすめします。買い替えの際には車載器の有無に着目してください。
ETC車載器単体を売る方法
ETC車載器をいったん外して、車買取業者とは別に売る方法について説明します。
車載器の中には高額買取が期待できる機種もあり、該当する機種を持っている場合は、切り離して売却するのがおすすめです。
ここでは、ETC車載器単体で売る方法について詳しく見ていきます。
また、高く売るにあたって、どのようなところに注意すべきかも紹介しますので、参考にしてみてください。
ETC車載器の買い取りを実施している業者も少なくありません。
2016年の段階で9割以上の車が車載器を取り付けています。言い換えるなら、それだけ需要は高いわけです。
中古でも買い手はいるので、単体で買い取ってくれる業者もあります。
ETC車載器を単体で売却する前に、自分の所有するモデルの相場は把握しておいてください。でないと相手が不当に安い金額を提示してきても、それが妥当な金額かどうかも判断できません。
ただし、ETC車載器で従来型のありふれたモデルであれば、500円程度にしかならないでしょう。最新鋭のモデルであれば、数千円の買取価格がつく場合もあります。
ETC車載器を単体でどこに売るかですが、自動車関係のアイテムを取り扱っているお店が妥当です。カー用品店などで買取対応しているところに査定に出すことをおすすめします。
なぜなら、ETC車載器を使用するにあたってセットアップが必要だからです。一般的な買取業者の場合、セットアップが自力でできない可能性もあります。
ネットオークションに出品して、ETC車載器を売却する方法もあります。しかし、この場合は車両情報の再登録を自分たちで行う必要があるので、注意しましょう。
もし再登録をせずに前の情報のままで運転すると、不正走行に該当する可能性が出てきます。
トラブルに巻き込まれないためにも、カー用品店に売却するのが賢明です。
ETC車載器は安いものだと新品でも5,000円くらいで販売されているモデルもあります。中古の場合、あまり高額査定は期待できないと思った方がいいでしょう。
ただし、一部例外もあります。それは最新鋭のモデルです。
特に新世代の車載器と言われる「ETC2.0対応モデル」は人気です。ただ単に料金所をノンストップで通過できるだけでなく、相互通信機能が兼ね備わっています。
信号やコインパーキングなどと通信し、その中で取得できた情報をカーナビなどに表示するわけです。この先の信号機の色がわかったり、渋滞がどこで起きているか把握できたりします。
このような多機能性の車載器であれば、高額査定も十分期待できます。
ETC車載器を少しでも高く売りたければ、まずは掃除をしてきれいにしましょう。ほかのアイテム同様、ETC車載器も状態の良し悪しが査定に影響するからです。
汚れたままで買い取りに出すと、低い買取価格になってしまいます。
また、できるだけ早く売却することも高額査定のポイントです。ETC車載器は新しいモデルがどんどん出てきます。1年経過しただけでも買取価格は大きく異なってくるので、売ろうと思ったらすぐに買い取りに出しましょう。
またフルセットで売却することも、高額査定のためのコツです。ETC車載器を購入した時に箱や付属品も含まれていますが、これらすべてそろっているのといないのとでは査定金額も変わってきます。
売却を検討しているのなら、付属品もきちんと保管しておきましょう。
車売却前にETC車載器を取り外す際の注意点
ETC車載器をつけたままでも外しても車は売却できます。中には次に購入する車に引き続き使用するために、ETC車載器を取り外して車を売ろうと思っている方もいるでしょう。
この場合、売る前にETC車載器を外さないといけません。取り外すにあたって注意すべきことがいくつかありますので、ここで紹介していきます。
車を買い替える場合、次に購入しようと思っている車に今持っているETC車載器を取り付けられるかどうかをチェックします。中には取り付け不可の車種もあるかもしれません。
例えば、小型アンテナをフロントガラスに取り付けるタイプがあります。このタイプのETC車載器の場合、ガラスの角度によっては取り付けられない可能性が出てきます。
自分で判断できなければ、ディーラーやお店のスタッフに相談してください。ETC車載器の機種を説明すれば、該当の車に取り付けられるか教えてもらえるでしょう。
ETC車載器の取り外しは、業者にお願いすることをおすすめします。
中には業者に支払う費用がもったいないからと、自分で外そうとする方もいるようです。しかし、素人が無理に取り外そうとするのはおすすめできません。
例えば、ダッシュボードに取り付けられているETC車載器の場合、両面テープなどで貼り付けられているケースが多くなっています。
このような車載器を力任せに外そうとすると、ダッシュボードに剥がした跡が残ってしまいます。ひどくなるとパネルを破損することにもつながりかねません。
このままで査定に出すと、買取価格が下がってしまいます。自分で外すのが難しそうと思ったら、無理せずに業者に作業依頼しましょう。
ETC車載器を取り外して次に乗る車に取り付ける場合も、業者に依頼するのが一般的です。この時、費用が発生する点には注意しましょう。
どの程度費用がかかるかは、依頼する業者にあらかじめ確認するようにしてください。一般的には、取り外しの際に3,000~5,000円程度の費用がかかります。
取り付けの際には4,000円~10,000円の費用が相場です。さらにセットアップ料として3,000円くらいかかります。
このようにある程度の作業費が発生することも想定して、取り外すかどうか検討しましょう。
ETC車載器が純正品の場合、そこまで必要性を感じなければ取り外さずにそのまま売却するのがおすすめです。もし取り外してしまうと、マイナス査定にされる恐れがあります。
ETC車載器に限らず、純正品は高く評価される傾向が見られます。純正品のニーズは、中古車市場でも高いです。
一方、社外品のETC車載器であればあまり気にする必要はありません。社外品の場合、人によって好き嫌いが分かれます。そのため、査定でもあまり高く評価されません。
引き続き使用したければ、社外品の車載器なら外してしまいましょう。
ETC車載器を外して、次に購入した車でも利用するのならETCカードも忘れずに外しておきましょう。
ETCカードを手放してしまうと、新しいものに作り替えなくてはならず手間がかかってしまいます。
ETC車載器を取り付ける場合、セットアップ手続きが必要です。使用する車両情報の登録をしなければなりません。
ETC車載器のセットアップは必要となりますが、ETCカードは引き続き使用できます。ETCカードはどの車でも使用できるので、そのまま持っておいてください。
ETC車載器の再セットアップについて
ここまで何度か紹介したように、ETC車載器を新しい車に取り付ける場合、セットアップしなければなりません。
セットアップするにあたって、いくつか必要書類がありますので準備しておいてください。
また、ETCを利用している方の中には、マイレージサービスを利用している方もいるでしょう。その場合、車両情報の変更手続きが必要なので併せてみていきます。
ETC車載器をこれまで使っていた車から外して新しいものに付け替える場合、再セットアップしなければなりません。再セットアップですが、素人がやるには難しい作業です。
車を購入したディーラーや中古車販売店でお願いしましょう。カー用品店にも依頼できます。
再セットアップの作業はお店にお任せですが、必要書類は自分たちで準備するようになります。必要な書類は以下になります。
- 車検証
- 本人確認のための運転免許証
- セットアップ申込書
また、ETC車載器本体だけでなく「電源ケーブル」も必要になります。
セットアップ申込書はお店で用意してくれる場合が多いですが、自分で準備しなければならない場合もありますので注意が必要です。
また、「車載器登録番号」や「形式登録番号」が分かっていれば、その控えも準備しておいてください。なくてもいいですが、あればスムーズにセットアップが完了します。
マイレージサービスを利用している場合、車両情報の変更手続きを忘れずに行ってください。
もし、これを怠ってしまうと、皆さんの車を購入した次のオーナーがマイレージ登録できなってしまいます。
また、変更しないと登録抹消される可能性もあります。せっかくこれまで獲得してきたポイントが失効してしまう恐れもあるわけです。
中には買い替えずに、今の愛車だけを売却したいと考えている方もいるでしょう。その場合でも、マイレージサービスの解約手続きは済ませておいてください。
解約手続きを行っておくと、上で紹介した次のオーナーが情報得できないという不都合も発生しません。