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自分の愛車にカーナビを取り付けている方は多いかもしれません。初めて行く目的地でも案内してくれるので、大変便利です。
ところで、車を売却するにあたって、カーナビも一緒に買い取りに出そうと思っている方もいるでしょう。その際、覚えておかないといけないのは、カーナビには大事な個人情報がいろいろと入っている点です。
カーナビを手放そうと思っているのであれば、初期化を忘れずに行ってください。ここでは初期化の方法について見ていきます。
車売却時にカーナビを初期化する必要性
車売却時、カーナビを手放そうと思っているのであれば初期化は必須です。なぜ初期化しなければならないのか、まずは見ていきましょう。
初期化しないと、個人情報が漏洩する可能性があります。自分だけでなく、知人に迷惑が及ぶ可能性もあるので忘れずに行ってください。
個人情報が漏洩する危険性
カーナビの中にはいろいろな情報が入っています。
例えば、自宅の情報を入力している方は多いでしょう。あらかじめ住所を登録しておけば、ボタン一つで日本中どこからでも帰宅のルートを教えてくれます。
便利な機能ですが、初期化をしないと住宅情報もそのまま残り続けるわけです。
次に車を購入した方が、その情報を知ったとします。その情報を悪用しない保証はどこにもありません。自分の大事な情報が第三者に漏洩するリスクがあるので、注意してください。
カーナビに自宅の情報を登録していて初期化しなければ、そのまま情報は残り続けます。大抵の人は、その情報を知ったところで何かしようとは思わないでしょう。
しかし、中には個人情報を悪用してくる方もいるかもしれません。最悪の場合、ストーキングされるといった恐れもあります。
もちろん、住所を知られたところで、不都合の生じないこともあります。しかし、後々のトラブルの芽を摘んでおく意味でも、カーナビを初期化して個人情報を抹消しておくと安心です。
個人情報は何も自分自身の情報に限った話ではありません。場合によっては身の回りの人の個人情報が漏洩して、多大な迷惑をかけてしまうこともあり得ます。
中には、親戚や実家の情報をカーナビに登録している方もいるでしょう。さらには知人や友人の自宅を車で訪問するという場合も考えられます。
このように、みなさんにとって大事な人にも被害が及ぶ可能性があります。カーナビにはみなさんが思っている以上に、大事な情報の登録されていることを改めて認識してください。
著作権に引っかかる恐れ
カーナビは、ただ単に道案内するためのデバイスにとどまりません。音楽を聴いたり、テレビなどの動画を見たりできます。
中にはお気に入りのCDやDVDをカーナビのHDDに取り込んでいる方もいるでしょう。そういった場合、自分で楽しんでいる分には問題ありません。
しかし、コピーしたものを売買・譲渡した場合には、著作権保護法に引っかかる恐れが出てきます。
もしカーナビを初期化せずに売却すると、音楽データなどの情報が残ったままです。その状態で他人に引き渡したとなると、データを譲渡したと解釈できます。
著作権保護の観点からもカーナビを初期化して、中に入っているデータをきれいに除去すべきです。
カーナビの初期化の方法を解説
前述しましたが、カーナビを初期化することは、中に入っている個人情報を漏洩させないように保護する意味でも大事です。また、音楽データなどをそのままにしていると、著作権に引っかかりかねません。
では、カーナビを初期化するにはどうすればいいのかについて、ここでは見ていきましょう。
機種によってやり方は異なるので、それぞれのモデルに合わせて作業を進めてください。
カーナビの初期化は、自分で行うようしましょう。
中には「買取業者やディーラーに売却すれば、お店側がやってくれるはず!」と思っている方もいるかもしれません。
確かにきちんとした買取業者やディーラーなら、初期化してからオークションなどに流します。しかし、100%やってくれるという保証はどこにもありません。
また、カーナビが初期化されていないことに先方が気づかないこともあり得ます。買取業者の中には、引き取った車をすぐに中古車オークションに出品してしまうこともあります。
そのため、カーナビの初期化まできちんとチェックしていないかもしれません。より確実に消去するためにも、自分で初期化手続きを進めましょう。
カーナビの初期化の具体的な手順ですが、メーカーや機種によって異なります。
カーナビを購入した時に付属品として、取扱説明書ももらっているはずです。取扱説明書の中に、初期化の方法についても解説されています。その手順に従って進めてください。
最近の取扱説明書は、丁寧かつ詳しく解説されています。モデルによっては、図解付きで分かりやすく案内しているものもあるかもしれません。
説明書を見ながら作業をすれば、ほとんどの場合は問題なく初期化できるはずです。
まずは取扱説明書を見つけて、初期化の記載されているページを確認しましょう。
カーナビを購入したのが、かなり前だったため「取扱説明書を紛失してしまった」「探したけれども見つからない」といったこともあるかもしれません。
その場合には、カーナビのメーカーの公式ホームページをアクセスしてください。メーカーのWebサイトに、カーナビの各種マニュアルを掲載していることも多いです。
カーナビの型番やモデル名などを入力すれば、該当するマニュアルが出てきます。
ただし、メーカーによっては、かなり前のモデルについてはWebサイト上にマニュアルが残っていない可能性もあります。そういった場合は、電話などでメーカーに問い合わせなければいけません。
手間がかかってしまうため、カーナビ購入時に同封されていた取扱説明書はしっかり保管しておきましょう。
車だけでなく、カーナビそのものも買い替えようと思っている方もいるかもしれません。
その時、今使っているカーナビの中に入っている音楽や映像データを、新しいカーナビに移行したいと考えている方もいるでしょう。
しかし、CDに入っている音楽をカーナビに直接録音しているデータについては、移行は認められていません。著作権の問題に引っかかってくるからです。
音楽や動画データを移行する方法で一番おすすめなのは、パソコンに同期して、そこからSDデータに読み込ませる方法です。
この方法だと、たとえカーナビを初期化してHDDからデータがなくなっても、SDカードを初期化しなければこちらにデータは残っています。
また、元データがパソコンに残っていればこちらも問題ありません。このSDデータを新しいカーナビに挿し込めば、引き続き音楽は楽しめます。
車売却時にカーナビは取り外すべきか?
カーナビの付いた車は、そのまま売ることもできますし、取り外して売却することも可能です。この場合、どちらがいいのかという問題が出てきます。
結論から言えば、どんなカーナビを取り付けているかでケースバイケースです。
取り外す際の注意点についてまとめましたので、参考にしてください。
カーナビを取り付けたままで売却するかは、査定が一つのポイントとなります。
カーナビを付けるとプラス査定になれば、そのまま売却するのも一つの選択肢です。プラス査定になるかどうかは機種次第です。
インダッシュのカーナビであれば、プラス査定になるかもしれません。
インダッシュタイプなら、取り外さずにそのまま売却するのがおすすめです。
一方、外付けタイプのカーナビの場合は、あまり査定にプラスにはならないでしょう。もし車を買い替える、次に欲しいと思っている車にカーナビがなければ今のものを取り外して引き続き使った方が賢明です。
多機能性のカーナビの場合は、プラスに査定されることが多いです。ツインモニターやカメラ類が搭載されているモデルであれば、取り外さずにそのまま売却した方が査定額もアップします。
メーカー純正品のカーナビは、査定で高く評価される傾向があります。また、ディーラーのオプションでカーナビを付けた場合もプラス査定になるので、そのまま売るのがおすすめです。
メーカー純正品の場合、自社専用にカーナビが設計されています。デザインが統一されていて見栄えがいいですし、操作性も配慮しているので使いやすく感じます。
また、純正品のカーナビは、次の車で引き続き使用するのは難しいです。今の車と同じように取り付けられない可能性があります。
車の価値を無意味に下げないためにも、付け替えは考えずにそのまま売却した方がいいでしょう。
一方、社外品のカーナビは、機種によって変わります。最新モデルやグレードの高いものなら、プラス査定になります。
しかし、マイナーなメーカーだったり、古い機種だったりすると評価が下がってしまうので取り外すのも一考です。
カーナビは付いているけれども、故障してしまって使えなくなっていることも十分考えられます。この場合、マイナス査定になる可能性大です。
故障している以上、カーナビを取り外す必要があり、その作業分が査定から差し引かれます。カーナビは機能するけれども、何か大きな問題がある場合もマイナス査定です。
特に地図ソフトがない場合は、故障と同じくらいのマイナスだと考えましょう。もし簡単に取り外せるような外付けタイプのものであれば、外してから売却することをおすすめします。
ただし、業者にお願いするのであれば費用が発生するので、そのまま売却してしまっても構いません。
カーナビを取り外して売却する場合、業者への依頼も検討しましょう。
特にインダッシュタイプのカーナビの場合、自力で取り外すのは難しいです。無理に外そうとすると、車に傷をつけてしまう恐れがあります。
外観同様インテリアにも傷があれば、マイナス査定の対象となります。
カーナビの取り外しをどこに依頼するかですが、カー用品店になるでしょう。ピットサービスを請け負っているところであれば、引き受けてくれるはずです。
インダッシュタイプのカーナビだと、取り外しに1時間程度はかかります。費用は15,000円~20,000円といったところが相場です。
ただし、これはあくまでも目安です。機種やお店によって異なりますので、見積もりを取るところから始めましょう。
外付けタイプのカーナビの場合、簡単に取り付けられるタイプもあります。この場合、業者にお願いしなくても自分で外せる可能性があります。
まずどのようにつながっているのか、配線を確認してください。通常は電源をシガーソケットから外します。続いてアンテナとつながっているケーブルを外していきます。配線を外したら、本体とベース部分を外す流れです。
取り外すなら、丁寧に作業してください。無理やり外すと傷つけてしまう恐れがあるので、無理だと思ったら業者にお願いしましょう。
パーキングブレーキ接続ケーブルが付いているカーナビは、ケーブルを外すためにダッシュボードを開けないといけないため、外付けでも難しいです。
カーナビを売ろうかどうか迷っている方もいるかもしれません。どちらでも構わないと思っているのであれば、とりあえず買取業者に査定に出してみるのがおすすめです。
この時「カーナビをそのまま売ろうかどうか迷っている」という旨を伝えてください。そうすれば、カーナビ付きの場合と外した場合の査定金額を出してくれます。
見積額を比較して、最終的にどうするか決めましょう。
もしカーナビ付きのほうが、かなり買取価格がいいというのであれば、そのまま売却すればいいだけです。
一方、もしそんなに査定額に違いがない、次の車でもカーナビを使いたいと思うのであれば、外して売却するのも選択肢の一つです。
カーナビ以外にも初期化しておいた方がいいカー用品について
個人情報が漏洩する恐れもあるので、カーナビは初期化した方がいいことは前述しました。
しかし、カーナビ以外にも車を売却する際に初期化しておいた方がいいアイテムがいくつかあります。
ここでは、主な初期化がおすすめなアイテムについていくつかピックアップしてみました。該当するものを持っていれば、売却する際には初期化しましょう。
いわゆる「あおり運転」が社会問題化したのをきっかけに、ドライブレコーダーをマイカーに取り付けている方も多いかもしれません。
ドライブレコーダーを取り付けてそのまま売却するのであれば、初期化をした方がいいでしょう。
ドライブレコーダーには、運転している模様が動画として記録されています。これを初期化せずにそのままにすると、その映像から自宅の場所を特定されるかもしれません。
その他にも音声も記録されているため、何気ない会話の中で個人情報を特定できる内容がある可能性があります。
ドライブレコーダーの初期化も、メーカーによって違いがありますがそんなに難しくありません。設定のメニューの中に初期化もしくはフォーマットがあるので、こちらで消去できるはずです。
ETC車載器を搭載していて、そのまま売却する方もいるでしょう。
車載器そのものには個人情報が登録されていないので、情報漏洩の心配はありません。しかし、ETCカードを入れっぱなしにして売却してしまうと、話は別です。
普通なら忘れ物という形で戻ってきますが、業者も見落とす危険性があるので忘れずに抜き取ってください。
ETCカードをそのままにしていると、そこから個人情報が漏洩する可能性があります。その上、ETCカードを入れっぱなしにして次のオーナーが高速道路を運転すれば、通行料を請求されかねません。
このようなトラブルに発展しないためにも、ETCカードはきちんと抜き取ってから売却しましょう。
車内でBluetoothを使っている方も多いでしょう。カーナビとつなげることで、音楽を聴くことができます。
スマホとつないでおけば、運転中着信があってもハンズフリーで話すことも可能です。
Bluetoothデバイスを車の中で使っているのであれば、カーナビの初期化だけでは不十分です。カーナビの初期化をしただけでは、スマホの中のデバイスまで消去できないからです。
もしデバイスそのものを消すのであれば、スマホからも初期化をしなければなりません。
スマホの設定メニューから、デバイスを消すことができるはずです。機種によって消去の方法が異なるので、マニュアルをチェックしてください。