雪国で暮らしている方は冬場、運転する際にはスタッドレスタイヤは欠かせないアイテムです。このスタッドレスタイヤを装着している車の売却を検討している方もいるかもしれません。
車を売却するにあたって、スタッドレスタイヤのままで査定に出すのは金額にプラスかマイナスか気になるところです。
ここでは、スタッドレスタイヤと査定の関係についてみていきます。
スタッドレスタイヤ以外にも、いろいろなアイテムを車に装着している方は多いでしょう。主要なアイテムが査定に及ぼす影響についてもまとめましたので、参考にしてください。
スタッドレスタイヤのままで車を売却できるのか?
車を売却する時に、スタッドレスタイヤはどのような評価を受けるか気になるでしょう。
通常ならスタッドレスタイヤは高価なものなので、プラス査定にされると思うかもしれません。しかし、結論から言うと、スタッドレスタイヤは査定にはあまり影響しないことが多いようです。
なぜそうなってしまうのか、まずはスタッドレスタイヤと査定の関係について見ていきます。
スタッドレスタイヤは通常のタイヤと比較して、プレミア感があるという印象を抱く方が多いです。このため、査定でもプラスに評価されるような感じがします。
しかし、スタッドレスタイヤが査定額に影響を及ぼすことはあまりありません。それは、スタッドレスタイヤの需要が関係しています。
スタッドレスタイヤは冬場の限定された期間だけ必要なものです。その上、雪の深いところなど日本の中でも限られた地域にしか使われません。そのため、それほど需要は高くないとされています。
しかもホイールサイズの問題で、モデルによってはほかの車に使いまわせず使い勝手の悪さも相まって、あまり評価されないわけです。
基本的にスタッドレスタイヤを装着している車だからと言って、大幅にプラス査定されることはありません。しかし、一部例外もあります。
それは降雪量が例年多い地域で、車売却する場合です。雪国では、毎年スタッドレスタイヤの冬場の需要がかなり高いです。そのため、スタッドレスタイヤをはいた車であれば、プラス査定になるかもしれません。
雪の多い地域では、スタッドレスタイヤの有無を重視する査定士もいます。もしスタッドレスタイヤのままでできるだけ高く売りたければ、雪国にもネットワークを持っている大手の買取業者に査定に出すといいでしょう。
スタッドレスタイヤの出番は、冬が中心です。冬に需要が伸びるのは新品だけでなく、中古タイヤも同様です。
もしスタッドレスタイヤを装着したまま車を売却したければ、タイミングを意識してください。秋が深まり、冬に差し掛かりそうなタイミングで売れば、プラス査定になる可能性は高いです。
もしいつ車を売却してもいいと思っているのなら、需要が最もない夏場に売るのはおすすめできません。冬まで保管して、需要の高まってきたところで売りましょう。
また冬の終わりに差し掛かったころに売っても、これから雪は降りにくくなるので査定であまり評価されません。秋の終わりから冬の始まりくらいまでに売るように準備をするのがおすすめです。
スタッドレスタイヤは車買取の中でプラス査定にはなりにくいです。一方でスタッドレスタイヤを装着されていても、マイナス査定になることはまずないでしょう。
スタッドレスタイヤが査定で評価されないのなら、外してノーマルタイヤに履き替えようと思う方もいるかもしれません。しかし、そのようなことをする必要はなく、むしろデメリットの方が大きいです。
スタッドレスタイヤからノーマルタイヤに自分で履き替えるのであれば、問題ないかもしれません。
しかし、自分でできなければ、業者にお願いしてタイヤを交換する形になります。そうなれば、交換費用が余計にかかってしまいます。
もしスタッドレスタイヤをはいている車を売却したい、外したノーマルタイヤも一緒に処分したければ、保管しているノーマルタイヤも一緒に査定に出しましょう。
車売却におけるタイヤの査定
スタッドレスタイヤは車の査定ではあまり重視されない傾向が見られます。しかし、タイヤは車の査定項目には含まれています。
では、タイヤのどこを見て査定をしているか気になる方もいるでしょう。ここではタイヤの査定のポイントについてまとめました。
タイヤの査定で重視されるのは、溝の深さです。溝が深ければそれだけ新品のタイヤである、グリップ力もあって運転性能にプラスと評価されます。
タイヤの査定で一つのラインとされているのが、1.6mmと言われています。1.6mm以上溝の深さが残っていれば、まずマイナス査定にされる心配はないでしょう。
タイヤの溝が1.6mmを切っていると、いわゆるスリップサインが出てきます。スリップサインの出ている車を運転していると、特に雨で濡れた路面ではスリップしやすくなり事故リスクが高まります。
また、スリップサインの出ているタイヤを装着した車は車検を通りません。長く使い続けているタイヤでスリップサインが出始めたら、早めに交換してください。
スタッドレスタイヤを装着して間もない段階で車を売却する場合、プラス査定になる可能性は高いです。
ただし、スタッドレスタイヤが評価されたわけではなく、新品タイヤを装着していることでの評価です。
一般的に新品のタイヤは7mm以上の溝が残っています。7mmというと、査定基準の1.6mmをはるかに超しています。
タイヤの査定では5mmがプラス査定の目安です。溝の深さが5mm以上あれば、査定でプラスになると思ってください。
しかし、だからと言って古いタイヤを査定前に新品のものに交換する必要はありません。交換費用がプラス査定を上回ることはないからです。
車によってはスペアタイヤを用意している場合もあるでしょう。スペアタイヤの査定に及ぼす影響は、あまり大きくありません。
一昔前ならスペアタイヤの搭載された車が主流でした。しかし、スペアタイヤが最初からついていない車が、今では主流です。
スペアタイヤの大半は使われることはありません。そのまま廃棄されることが多いので、それなら軽量化して燃費を良くしようということで、最初から取り付けなくなりました。
もしスペアタイヤのついていない車を査定に出した場合、スペアタイヤがなくてもマイナス査定にされることはまずありません。
中にはパンクした時のための修理剤が搭載されているモデルもあります。この修理剤が期限切れになっていると、マイナス査定の対象です。
修理剤が搭載されている場合は、期限切れになっていないか査定に出す前にチェックしておいてください。
タイヤの種類によっては、プラス査定になるかもしれません。
一般的に、純正タイヤをはいている車はプラス査定になる傾向が見られます。タイヤに限らず、純正パーツの装着されている中古車を好む人が多いです。
中にはカスタマイズで、社外品のタイヤを装着している方もいるかもしれませんが、あまり査定では高く評価されないのが現状です。
しかし、外した純正タイヤをそのまま保管している場合は、話が変わってきます。もし社外品のタイヤを装着していて純正タイヤも保管していれば、その旨を査定士に伝えましょう。
純正タイヤも評価対象になるので、状態が良ければプラス査定になる可能性も出てきます。
スタッドレスタイヤを取り外す方法も
スタッドレスタイヤは、査定の時にはあまり評価されないことはここまで見てきました。評価されないとなると、スタッドレスタイヤを外して売却するのも一つの選択肢になってくるでしょう。
スタッドレスタイヤをはずした場合、そのタイヤをどう処分すればいいのか疑問に思うかもしれません。処分する方法はいくつか考えられるので、ここで詳しく見ていきます。
車を買い替える、今後もスタッドレスタイヤを冬場使用するなら、今乗っている車からタイヤを外して保管するのも一つの方法です。
保有している方ならご存知でしょう、スタッドレスタイヤはとても高価です。もしスタッドレスタイヤを新品で4本セットで購入するとなると、メーカーにもよりますが60,000~150,000円程度かかってもおかしくありません。これはかなりの出費です。
もし新品で溝が十分残っているタイヤであれば、外して次の車で活用することも検討してもいいかもしれません。
ただし、外して保管する場合は場所に注意してください。スタッドレスタイヤは、日陰で風通しのいいところで保管するのがおすすめです。スペースの問題もありますが、可能なら平置きして保管しておきましょう。
スタッドレスタイヤを個別で売る方法も
スタッドレスタイヤを今後使う必要がなかったり、できることなら高く売りたいという場合は、個別で売るという方法もあります。
特に高額のスタッドレスタイヤを装着している場合、個別で売り出したほうが高値になるかもしれません。
スタッドレスタイヤを外してノーマルタイヤで車を売却し、外したスタッドレスタイヤは「タイヤ専門店に売りに出す」もしくは「オークションサイトに出品する」方法が考えられます。
冬が近づいてスタッドレスタイヤの需要が高まっている時に売りに出せば、高額で買い取ってくれるかもしれません。新品でまだ溝が十分残っていれば、査定で高評価されます。
また、様々な車種で使用できるマルチホールタイプのホイールや、高機能性のスタッドレスタイヤも高値買取になりやすいです。
条件を満たしていれば、別々に売却することも検討しましょう。
スタッドレスタイヤのみを売りたいと思っているのであれば、タイヤ専門店に出すことになるでしょう。タイヤに関する専門知識を持ったスタッフがチェックしてくれるので、相場に見合った査定金額を提示してくれます。
近所にお店があれば、直接タイヤを持ち込めます。しかし、近くにお店がないと、スタッドレスタイヤ4本を持ち込むのはなかなか大変です。
タイヤ専門店の中には、宅配買取に対応しているところもあります。宅配買取サービスなら、自宅まで査定士が来てスタッドレスタイヤを査定してくれるので負担がかかりません。
買取価格に納得できれば、その場でスタッドレスタイヤを引き取ってくれます。代金も現金でその場で支払ってくれるところもあるので、利用を検討してみてください。
ネットオークションは、今では広く利用されています。このオークションサイトにスタッドレスタイヤを出品して、売却するのも一つの方法です。
出品する場合、商品説明や画像を撮影し貼り付けなければいけません。また梱包して購入者に発送するのも自分で行う必要があります。
手間はかかりますが、業者が間に入らないので中間マージンが発生しません。ものによっては高額で売却できる可能性も出てきます。
人気のスタッドレスモデルを保有しているのであれば、査定額よりも高値で入札されることもあります。
ただしオークションの場合、売買でトラブルに発展する恐れもあります。そのようなトラブルにも対応してもらえるようなオークションサイトを利用しましょう。
スタッドレスタイヤ単体で売りに出した場合、どのくらいの値が付つくか気になるでしょう。だいたい1本当たり1,000~5,000円といったところが相場です。
タイヤの価格ですが、まず溝の深さが重視されます。そして製造年月も考慮に入れられます。
たとえスタッドレスタイヤをほとんど使っていなくて溝が残っていても、製造年月から時間が経過しているタイヤは劣化が進んでいるため、買取金額があまりつきません。
また、タイヤを売却する場合、4本セットで売りましょう。ほとんどの方が、タイヤを購入する場合4本セットで買い求めます。そのため、1本単位で売却すると、4本セットと比較してかなり安く買い叩かれてしまいます。
スタッドレスタイヤ以外のパーツの査定は?
スタッドレスタイヤ以外にも、いろいろなアイテムを車に装着している方もいるでしょう。そのアイテムの中にはプラス査定が期待できるものもあります。
そこで、ここでは主要なアイテムの査定についてみていきます。以下で紹介するアイテムが車内にある方は、参考にしてみてください。
今ではカーナビを車内に搭載している方も多いはずです。初めて行く目的地でも道に迷うことなく案内してくれるので重宝するアイテムです。
カーナビは、車査定の中でもプラスに評価される可能性は高いです。カーナビの中でも大きく分けて、「純正品」と「社外品」があります。
純正カーナビであれば、査定の中でかなりプラスになるかもしれません。社外品でも純正品ほどではないかもしれませんが、プラス査定になるでしょう。
社外品の中でも人気のモデルであれば、さらにプラス評価となる可能性があります。人気のモデル、多機能性のカーナビであれば、査定の際にアピールしてください。
エアロパーツを取り付けている方も多いでしょう。ドライブが趣味な方は、自動車の走行性能をあげてくれるエアロパーツを搭載している方も多いはずです。
エアロパーツはどのようなものが装着されているかで、査定の評価は大きく変わってきます。
純正のエアロパーツを取り付けているのであれば、プラス査定になる可能性は高いです。一方、社外品のエアロパーツの場合、査定にあまり影響しないかもしれません。
社外品のエアロパーツの場合、好き嫌いが分かれる傾向があるからです。また、あまり人気のないモデルであれば、マイナス査定にされる恐れもあります。
このようなパーツの場合、純正のものが好まれることは頭に入れておきましょう。
運転中に音楽やラジオを聞くというドライバーは多いです。今では多くの車種にオーディオ機器が搭載されていますが、こちらは査定の中でも結構重視される傾向が見られます。
各メーカーを見てみると、購入時にオプションという形で取り付けることが多いようです。もし純正のオーディオ機器が搭載されていれば、プラス査定になるかもしれません。
一方、社外品のオーディオ機器を取り付けているのであれば、プラス査定にはなりにくいです。この場合、オーディオ機器は取り外しましょう。
車を買い替えるのであれば、新しい車に取り付けて引き続き自分で使用することができます。
また、不必要であれば、カー用品店に買い取りに出す、もしくはオークションサイトに出品することで処分する方法が考えられます。
最近では軽自動車を中心に、スペアタイヤの取り付けられていない車種も少なくありません。軽自動車のようなコンパクトの車両だと、スペアタイヤを搭載するスペースがないからです。
一方で、一部スペアタイヤを搭載している車種もあります。もし元々スペアタイヤが取り付けられていた車の場合、スペアタイヤがないとマイナス査定にされる場合があります。
通常スペアタイヤの搭載されている車は、工具セットもついているはずです。工具がなければ、いざスペアタイヤに交換する際にやりようがありません。
もしスペアタイヤはあっても、工具セットを紛失して取り付けられていなければ、これもマイナス査定になります。
工具セットがあるかどうか、査定に出す前に確認しておきましょう。