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車をいつ売却するべきか悩んでいる方もいるかもしれません。
自分の生活環境や車の状況に応じて、それぞれベストな売却の時期があります。
この記事では、どの時期に売却を検討することがベストなのか、どうすれば売却のタイミングを逃さずに売却価格を高くすることができるのかを説明していきます。
車を良いタイミングでより高く売却するために考えたいこと
車を少しでも高く、損のないように売却するためには、タイミングを逃さないことが重要です。
車を売る場合には、新車登録をしてから期間が経っていないほうが高く売れることは紛れもない事実と言えます。しかし、一般的に言ってそれほどコロコロと買い替えられないのが現実でしょう。
車の売却には「検討するのにベストなタイミング」と「実際に売却するのにベストなタイミング」があります。この両方を大まかに理解しておけば、自分の状況の中で一番良いタイミングを逃すことなく、車を売却することができます。
車の売却を検討するのにベストな時期とは?
毎日の生活の中では、いつも車について考えるということはないかもしれません。しかし、ずっと同じように見えても、刻々と時間は経過し状況も変わってきます。
どのような状況の変化が車の売却を考えるのに良い時期なのでしょう?
車の売却を検討するのにベストな時期について、見ていきましょう。
車の売却を考える時期としては、生活環境の変化が挙げられます。分かりやすく言えば、転勤により今まで電車通勤だったのが車通勤になる、転勤や家を買ったなどの理由での引っ越し、家族構成が変わるなどです。
これまで買い物にしか使用していなかったのが通勤でも使用することになると、車に乗る時間も増えるため、車の乗り心地や使い勝手の優先順位が今までより上がってくるかもしれません。
引っ越しの場合、もし次に住む場所が移動に車が必須なら、より良い乗り心地や利便性が必要になる可能性があります。交通の便の良い都会であれば、それほど大きな車は必要ないでしょう。
家族構成についても、人数の増減によって必要な車は変わってきます。また、小さい子どもやお年寄りがいれば乗り降りのしやすさも大切になってきます。
大きな生活環境の変化が分かった時点で、車の売却についても検討を始めることができるでしょう。
車の状況が変わったタイミングとは、例えば、事故車になってしまった場合や走行距離が100,000kmを超えて一般的な車の寿命に達した場合などです。
事故車になってしまった場合、車の骨格が損傷を受け、修復歴がついた車のことを「修復歴車」とも言います。
また、海が近い地域や火山灰が降るような地域では、塩や灰により車にサビが蓄積した結果、修理するのが不可能になると事故車扱いになることもあります。
事故車は故障のリスクが高いため、今後も車に乗る必要があるのであれば売却して買い替えることを検討することになるでしょう。
走行距離が100,000kmを超えた場合は、消耗部品の寿命により交換が必要になったり、車自体の故障のリスクも高くなったりします。そのため、車の売却を検討するのによい時期と言えます。
車の性能に問題を感じ始めた時も、車の売却を検討するのによい時期と言えます。それは、環境への負荷、燃費の悪さ、高い維持費などが挙げられます。
環境への負荷については、CO2排出を気にして電気自動車やハイブリッドカーを検討することがあるかもしれません。
それ以外にも、新車登録から13年以上経過したガソリン車は環境への負荷が高いとして、自動車税が割り増しになってしまうということもあります。
燃費や維持費については、外国車だったり、排気量や重量の大きい車に乗っていたりしる場合には高くなりがちです。
燃費や維持費が気になってきたのであれば、売却の検討をするべきでしょう。
車のローンを完済したタイミングも、売却を考えるには良いでしょう。
ローンが残っているうちに車を売却すると、ローンの残額より売却価格が高ければ問題ありませんが、そうでなければ単純に支払う金額が増えてしまいます。
そのため、よほどの理由がない限りはローンの支払いが終わったタイミングで売却を検討するのがおすすめです。
実際に車を売却するのにベストな時期とは?
実際に車を売却する場合、ベストな売却時期はいつなのでしょう?
以下では、車を売却するベストな時期を紹介していきます。
まず車を売却するのに良い時期といされているのは、最初の車検前です。
乗用車の場合、最初の車検は新車で購入してから3年目に行われます。
まだまだ新しいのでもったいないと思うかもしれませんが、中古車として売る場合には新車登録からそれほどの年数が経っておらず、状態の良い車であればあるほど高く売却できることが多いです。
次に買おうとしている車によっては、売却価格で購入ができるという場合もあるでしょう。
車検は最初は新車登録してから3年後ですが、その後は2年に一度発生します。
車検の費用は10万円程度かかるため、車の売却を考えている場合は車検の前に売ることをおすすめします。
車検を通したほうが高く売れるのではないか?と、考えるかもしれませんが、車検を通しているか否かで車の価値はそれほど変わることはないでしょう。
車検でかかった費用以上に売却価格が上がることはほぼありません。迷っているのであれば、車検の前に売却することがおすすめです。
なお、車検が切れていても車の売却自体は可能です。しかし、車検を通していない車は公道を走ることができません。そのため、査定の際には出張して来てもらう必要があります。
車検切れの車を公道で走らせることは法律違反です。そのため、もし走らせてしまった場合は違反点数が累積されて少なくとも免許停止処分を受けます。さらに、自賠責保険も切れていることが考えられるので、もし事故を起こした場合は全て自己負担となってしまいます。
このことから、車検をせずに車を売却する場合は、売却時に車検切れとならないように余裕をもって手続きを始めることが大切です。
中古車の購入を検討する方の多くは、故障のリスクを考えて走行距離が少ない車を選びます。そのため、走行距離によって売却価格も変わってきます。
車の走行距離は「1年で10,000km」が目安となっています。
30,000km、50,000km、80,000kmのような節目を超えると売却価格にも影響がありますが、特に100,000kmを超えた場合には売却価格は大きく下がることになるでしょう。
なぜなら、100,000kmが一般的な車の寿命と言われており、これを超えると消耗部品の交換が必要になったり、故障のリスクも上がってしまたりするからです。
節目となる走行距離を超えてしまう前に車を売却することをおすすめします。
モデルチェンジが行われた後は、その中古車の人気が下がって車の価値が落ちてしまいます。そのため、売却価格もモデルチェンジ前と後では大きく変わってしまうので注意しましょう。
モデルチェンジには主に「マイナーチェンジ」と「フルモデルチェンジ」があります。
マイナーチェンジは、車の細部を変更することです。エンジンなどの根幹部分は変えずに、外装や内装の仕様の変更や技術的改良などが行われます。大体2~4年の間隔で変更されることが多いかもしれません。
フルモデルチェンジは、車を一新し、車種名は同じでも別物と言えるほどの変更が行われます。外装や内装だけでなく、エンジンや構造も変更されることが多いです。大体4~6年の間隔で行われることが多いです。
マイナーチェンジであれば車の売却価格にそれほど影響はありませんが、フルモデルチェンジはデザインも構造も大きく変わってしまうため、車を売却する際の価格が大きく下がってしまいます。
その上、メーカーがフルモデルチェンジを公式発表するのは直前になってからにも関わらず、その半年ほど前に噂が出回り始めた時点で車の価格は下がってしまいます。
そのため、自分が乗っている車が発売開始された時期を把握しておき、フルモデルチェンジが行われる時期を予想しつつ車の売却時期を決めるようにしましょう。
1年の中で車が一番高く売れる時期は「1月~3月頃」とされています。
4月は就職、進学、転職など、新しい生活を始める方が多いです。就職先への通勤のため車が必須になる方もいれば、子どもや孫の進学や就職のお祝いとして車をプレゼントしようという方もいます。
そのような状況で車を買おうとする方が多くいるため、必然的に中古車の需要が増えます。
結果、在庫を少しでも多く確保しようとしている中古車買取業者に高く売却することができるのです。
また、3月は中古車買取業者の決算月です。買取業者は3月末までに1台でも多くの中古車を販売するために在庫を確保しようとし、通常の時期より査定額を上げてくれる傾向があります。
「7月~9月」も中古車の需要が高くなり、車の売却に適していると言えます。
需要が増える理由のひとつは、9月から転職や転勤によって新しい生活が始まる方が多いからです。
転勤の場合、何年か後にはまた別の場所に異動になったり、元の場所に戻ったりすることも考えられるため、新車より中古車を買う方も多いでしょう。
また、夏のボーナスが支給されるため、その時期に合わせて車を買おうとする方も増えます。
さらに、9月は多くの中古車買取業者が半期の決算月です。買取業者は9月末までにできるだけ多くの中古車を販売するために在庫を確保しようとします。そのため、その準備のためにも他の時期より7月~9月頃は車を高く売却できる可能性があります。
車の売却に適していない時期とは?
車の売却にはベストの時期がありますが、反対に売却に適していない時期もあります。
ベストな時期とそうでない時期は少しの差であるため、知っていれば売却時期をずらすといった対応を取ることができます。
車の売却に適さない時期も覚えておくことは大切です。
年末はクリスマス、お正月、それに伴う帰省など、大きなイベントがめじろおしで忙しいだけでなく、出費も増える時期です。そのため、わざわざ年末に車を買おうと考える方は少なく、需要が落ち込みます。
需要が少ないことから、売却価格も下がってしまう傾向があります。
車を多少なりとも高く売りたいと考えている場合には、もし年末に時間があったとしても検討にとどめておき、実際の売却手続きの時期はずらすようにしましょう。
4月は費用面からも手続きの時間面からも、売却に適さない時期と言えます。
毎年4月1日時点で車を所有している方に、自動車税が課税されます。それは、すでに売却が決まっていたとしてもです。そのため、自分が所有しない期間の自動車税も余計に払うことになってしまいます。
普通自動車の場合には、払いすぎた自動車税を買取店が査定の際に含めてくれることがあります。しかし、軽自動車の場合には査定の際に含めてもらうことはできず、1年分損をしてしまうことになるため注意が必要です。
また、4月は年度初めで新しい生活をスタートさせる方が多くいますが、3月までにだいたい準備が終わっているとも言えます。
4月から車が必要な方は3月中には購入してしまっており、新しい生活のためにかかった出費を考えて4月からはむしろ節約方向になるでしょう。そうなると、中古車の需要が減ることから、車の売却価格も下がってしまいます。
この点からも、4月に車を売却することは適していないと言えます。
車の売却時期を逃さないために必要書類は確認しておこう
いざ車を売却しようと思っても、必要書類が揃っていなければ手続きを進めることができません。場合によっては、書類の提出が遅れたために売却に適した時期を逃してしまう可能性もあります。
以下では、売却のために必要な書類を簡単に紹介します。
売却を検討するタイミングで、手続きに必要な書類は何か、また手元にあるのか確認しておきましょう。
普通自動車を売却する場合に必要な書類は以下になります。
- 自動車検査証(車検証)
- 自賠責保険説明書
- 自動車税納税証明書
- 実印
- 印鑑登録証明書2通
- リサイクル券
- 譲渡証明書
- 委任状
振込口座情報
(任意)メンテナンスノート
軽自動車を売却する時より必要な書類が多いため注意しましょう。
軽自動車を売却する場合に必要な書類は以下になります。
- 自動車検査証(車検証)
- 自賠責保険証明書
- 軽自動車税納税証明書
- 認印
- リサイクル券
振込口座情報
(任意)メンテナンスノート
普通自動車を売却する時と同じ書類もありますが、普通自動車の場合よりも必要な書類は少ないです。
姓や住所が変更されている際は、以下の書類も追加で提出が必要となります。
- 戸籍謄本・・・結婚や離婚で姓が変わった場合
- 住民票・・・印鑑登録証明書と他の書類の住所が異なる場合
- 戸籍の附票または住民票の除票・・・2回以上引っ越しをしている場合
これは普通自動車と軽自動車どちらを売却する場合でも同様に必要です。
車の売却価格を上げるために普段から行えること
車を少しでも高く売却するためには、売却にベストな時期を逃さないことだけでなく、普段から車をどのように使うかも大切です。それは、日頃から少し気を遣うだけでも変わってきます。
以下では、車の売却価格を上げるために普段からできることを2つ紹介します。
車の汚れ、たばこやペットの臭い、傷があればあるほど、車の査定時に減点となります。そして、売却価格は下がってしまいます。
それを防ぐためにも、車のボディや内装を時折掃除をすることにより綺麗に保つことが大切です。
また、特に日常的に車内でたばこを吸ったり、ペットを車に乗せたりする場合には、消臭剤を使うといった「臭い対策」をすることも効果的です。
普段からほんの少し気にかけるだけで誰もが気持ちよく車に乗ることができます。その結果、売却価格が必要以上に下がることも避けられます。
車のパーツをカスタマイズして楽しむ方もいるかもしれませんが、車の売却を考えているのであれば純正パーツはきちんと保管しておくことが重要です。
なぜなら、中古車は純正パーツであるほうが好まれるからです。純正以外のパーツがついている場合、マイナスの査定になる可能性もあるので、査定の前に純正パーツに交換しておくといいでしょう。
また、保証書や取扱説明書など、付属品が揃っていることも大切です。