車の維持費についての疑問

車の維持費は二台持ちにするとどうなる?車にかかる費用について解説

車を二台持ちすると維持費が多くかかります。そのため、車の使用用途などを含めて、車種選択が必要になります。

この記事では、車を二台持ちした時の維持費について詳しく説明していきます。維持費を抑えるためには、どうのような車を選ぶといいのかも紹介するので参考にしてみてください。

車を購入した後は維持費がかかる

車は購入したら終わりではなく、維持していくことが必要となります。車を維持するということは、常に安全に乗れる状態を保つということです。

車は便利な乗り物ですが、過酷な状況下で使用されることから、消耗していく部品や経年劣化により疲労破壊していく部品が沢山あります。

特にエンジンやトランスミッションといった、高精度な金属部品を高回転でスムーズに摺動させるには、潤滑するオイルが必要です。オイルは潤滑・密閉・冷却・浄化の機能を備えていますが、常に高温下でさらされていることから、距離数や経時変化によりオイル機能が低下しエンジンへ負担をかけてしまいます。

車を常に万全な状態にしておくには、距離や年数に応じて点検や交換することが大切です。そのまま放置したり、後回しにしておくと後に大きなトラブルへと発展する可能性があるため、日頃からメンテナンスを行いましょう。

車の維持費とは?

車を乗り続けることで発生する費用を維持費と言います。

維持費には、税金・保険代・駐車場代・メンテナンス代・燃料代などがあります。また、ローンで車を購入する場合は、その支払いもあるので月々にかかる費用負担は大きくなるでしょう。

所有する車によって維持費は異なりますので、どの維持費の負担が大きいのかを把握しておくことが大切です。

車の使用方法によって維持費は変わるの?
車に乗る頻度や走行距離・使用方法によっては、車に使われている部品が消耗したり劣化します。例えば、タイヤのひび割れ、ブレーキパッドやシューの摩耗そして油脂類やゴム製品などの劣化があります。そのため、車の使われ方によってはメンテナンス費用や燃料代がかかります。
車にかかる税金(自動車税・重量税)

車にかかる税金(自動車税・重量税)
車に関係する税金は「自動車税」と「重量税」の2つがあります。

自動車税とは、毎年4月1日の時点で車を所有していることで発生します。納税額は所有する車の車種や排気量、使用する用途や使用年数により決められています。

自動車税の納付書には納税証明書が添付されており、車検時に必要な書類となりますので大切に保管しておいてください。また、紛失した場合には県税事務所で再発行することが可能ですが、再発行の手間がかかります。納税を行ったらすぐに車検証入れに保管しておきましょう。

重量税とは、車の重量によって金額が定められており、車種や排気量などの条件はありません。納税タイミングとしては、車の購入時に初回車検までの3年分をまとめて支払います。それ以降は車検を受ける時に2年分の重量税を支払います。

車を長く乗ると維持費が上がる

車を長く乗ると、走行距離や劣化により交換しなければならない部品やトラブルが徐々に増えていきます。機械製品である以上避けては通れないでしょう。しかし、トラブルによって高額な修理費用がかかる場合には、修理すべきか買い換えるかの選択も必要となります。

車は初年度登録から13年以上の期間が過ぎると、自動車税と重量税が増税されるため負担も大きくなります。増税することで、燃費や環境に良い車へシフトさせる狙いがあります。

自分の思い入れのある車をどのように維持するかは、先延ばしせずに考えておきましょう。

自動車保険

自動車保険
自動車保険には、強制的に加入が必要な「自賠責保険」と任意で加入する「任意保険」の2つがあります。

自賠責保険は、事故による被害者の救済が目的です。被害者の補償(対人のみ)が行われますが、金額には上限があり、上限以上の補償請求については実費となります。

任意保険は、自賠責保険の上限額以上を補償してくれます。その他にも被害者側の車の修理や公共物を破損させた場合の補償や加害者側の怪我や入院などの補償・自身の車の修理費用など、保険プランによって補償金額や補償内容を組み合わせて設定することが可能です。

万が一自分が事故の加害者となり、被害者が将来有望な若者であった場合は高額な請求が来る可能性があります。そういった場合に備えて、任意保険に入っておくことは最低限必要であると考えられます。

自動車保険の等級について

任意保険に加入すると、「等級」と呼ばれる番号が与えられます。

等級とは、任意保険に加入する際に割り当てられる数字のことで、その数字が大きいほど安全運転を長く続けられた人として、保険料の割引率が大きく優遇されます。逆に等級の数字が小さいほど事故を起こす可能性が高い人となり、保険料の割引率は少なくなるように設定されています。

これは、安全運転を続けられている人と事故を起こす可能性が高い人が同じ保険料では不公平なため、安全運転を続けられている人にはより多くの割引率が適用されるようになっているのです。

等級は1~20等級まであり、初回加入は6等級からスタートします。1年間無事故で保険更新を迎えると1等級アップの7等級です。

しかし、事故を起こして保険を使用した場合には3等級ダウンし、保険料の割引率が少なくなります。これは事故を起こし、保険を使用したことへのペナルティです。事故前の元の等級に戻るには、1年で1等級アップすることを踏まえると、3年間無事故で過ごす必要があります。

駐車場代

駐車場代
車を所有する際に絶対必要となるのが駐車場です。車を購入する際は、指定した住所と敷地の大きさを記載した車庫証明書が必要となります。最近では軽自動車も多く見かけることから、軽自動車にも車庫証明が必要となりました。

一軒家の敷地内で車を停める場所があれば費用はかかりませんが、停める場所がない場合は、駐車場の賃貸契約を行い車庫証明を取る必要があります。

賃貸契約を行えば、必然的に毎月契約費用がかかります。また、立地によっても金額が異なるため利便性も含めて検討することが必要です。

車検費用

車検費用
車検とは、道路運送車両法の保安基準に車が適合しているかどうかの検査を行うことです。

車検としては保安基準に適合していれば問題ないとされていますが、それはあくまでも検査時点での判定であり、その後安全に乗り続けられる保証については別です。そのため、定期点検により各部を点検しておくことが必要です。

車検にかかる費用は以下の4つがあります。

  • 自賠責保険代
  • 重量税
  • 印紙代
  • 継続検査費用

自賠責保険代、重量税、印紙代の3つは法定費用なので、どこで車検を受けても費用は変わりません。

一方、継続検査費用に関しては、継続検査時のテスター使用料と事務的手数料が発生し、依頼する場所によって金額が異なります。そのため、どこに車検を依頼するかは慎重に検討しましょう。

定期点検整備費用について

定期点検整備は、年に1回、車の点検を行う唯一の機会です。義務化されていますが、受けなくても罰則はありません。

しかし、車検から次の車検までは2年間あります。その間何も点検せずに、車がどのような状態になっているのかも分からずに運転するのは危険です。

定期点検整備では、「走る・曲がる・止まる」に関する車の3大要素について点検を行います。

特に「止まる」ことについては最も重要で、走り出して止まらない車は凶器以外の何物でもありません。そうならないためにも、今の車の状態を点検しておくことで、突然のトラブルを未然に防ぐことができます。

消耗品の交換

車は走行距離や使用方法、そして経年劣化により消耗していく部品があります。

1番の消耗品は「エンジンオイル」です。エンジンオイルは、エンジン内部で高温にさらされながらも潤滑・密閉・冷却・洗浄の作用を行っています。距離数や使用期間によりその作用が低下してきますので、定期的な交換が必要です。

エンジンが常に正常な状態で動き続けるには、交換条件を守らなければなりません。全く交換を行わなかった場合には、エンジンへの負荷が大きくなり、内部部品が激しく消耗して破損に至る可能性があります。

次に消耗しやすいのが「タイヤ」です。タイヤは車の動力を路面に伝える唯一の部品であり、走行すればするほどタイヤは消耗していきます。

消耗が進むとタイヤの溝が無くなり、雨の日の排水作用が低下して滑りやすくなるので車の制御が難しくなります。また、経年劣化によりタイヤのひび割れや硬化が起こり、柔軟性や強度が低下してタイヤの破損を招く恐れもあるでしょう。

タイヤの溝は、使用限度であるスリップサインが出ると、残り溝が1.6mmとなり交換時期となります。これは保安基準で定められており、車検時にスリップサインが出ていると、検査は不適合となります。

日頃からタイヤのエア圧やタイヤの溝、そして劣化についても、運転を行う前に確認しましょう。

燃料代と燃費

燃料代と燃費
維持費の中で、車を使用する頻度が高いほど多くかかるのが燃料代です。

車の修理やメンテナンスに関しては時期が来れば必要となりますが、日々かかる費用としては燃料代が最もかかるとされています。

しかし、車を使用する以上エンジンをかければ燃料を使用し、車に乗り続ければ徐々に車の性能も落ちていくため燃費も悪くなっていきます。

燃費を良くするには燃費の良い車に乗り換えるのが1番ですが、現実的ではないでしょう。燃費の良い車を購入するにも、先を見据えた計画を立てなければなりません。それまでの間は、現在所有の車で乗り方を工夫し燃費を悪化させないようにすることが必要です。

運転において燃費を良くする方法は様々ありますが、一部を紹介します。

  • 低燃費タイヤの選択
  • 車に大量の荷物を載せない
  • 信号の多い道路や渋滞が発生する道路を通らない
  • 急発進や急加速などの急が付く運転はしない
  • 不要なアイドリングでの駐車はしない
  • 電気を多く使うことを避ける(エアコンや熱線など)

これらのことを運転する時は心がけてみてください。

車を二台持ちする必要はあるのか検討が必要

車を二台持ちする必要はあるのか検討が必要
車を二台所有すれば、維持費も単純に倍はかかります。維持費を抑えることを考えるならば、まずは車が本当に二台必要なのか考えましょう。

一台ずつの使用用途と使用頻度を洗い直し、二台必要なのか検討してみてください。見直しを行った結果、生活手段を変えることも視野に入れれば一台で済むかもしれません。

現状を当たり前とせず、様々な方法を探ってみることで無駄な部分も見えてくるでしょう。

車を二台持ちすると維持費は2倍かかるの?
同じ車を二台持ちして全く同じ条件であっても、それぞれの車の使われ方によっては燃料代やメンテナンス代が異なるため、維持費が2倍になるとは限りません。
二台持ちの一台を軽自動車にすると維持費は安くなりますが、排気量の大きな車にしてしまうと維持費は上がります。また、車の運転の仕方や道路の状況によっては燃費が変わり、燃料代も変化します。
普段の足として車は必須

公共交通機関が発達している都市部では、普段の通勤通学においては車が不便になることが多いかもしれません。移動先に車を停める場所がなければ、駐車場代も必要となります。

しかし、都市部を離れて地方に行けば、公共交通機関による移動の不便さがあり、車が必要となります。一家に一台ではなく、一人一台車を所有しなければならい事もあるでしょう。

また、高齢になればなるほど移動が困難になるため、公共交通機関を乗ることさえも負担になる場合も考えられます。車を手放せず、免許証を返納することができないといった現状があります。

メンテナンスは車を長持ちさせる

車を長く乗り続けるのであれば、日頃のメンテナンスをしっかり行うことをおすすめします。

自分でメンテナンスができれば、早めの点検修理を行うことで故障を未然に防げます。しかし、メンテナンスができなくても、タイヤの溝やランプ類の点灯などのチェックであれば簡単にできます。

お店に依頼すれば日常点検や修理を行ってもらえるので、有効に活用しましょう。万が一トラブルがあっても、お店では点検後の保証修理をしてもらえる場合もあります。

また、お店に車の不具合を見てもらう場合は、出来るだけ細かな状況説明があると原因に辿り着きやすくなります。どのような状態で発生したのかをメモしておくことで不具合を再現しやすくなり、修理箇所を特定する時間も短縮できるでしょう。

二台持ちするなら購入時期の検討が必要

車を所有していれば、車検を行う日が必ず訪れます。車検を受けるタイミングは新車の場合は3年後、継続検査は2年後です。

車を二台持ちする場合、同じタイミングで車を購入してしまうと、同時に点検や車検をすることになるので、その月の出費は大きな負担となります。緊急でない限りは、登録年や登録月をずらすことで1度の出費を軽減することができます。

二台にかかる費用がいつ発生して、どのくらいの費用がかかるのかを洗い出し、計画的に購入を検討することをおすすめします。

車を二台持ちするなら車選びはどうする?

車を二台持ちするなら車選びはどうする?
車の二台持ちでも、家族で二台持つ場合と1人で二台持つ場合では所有する用途が異なり、車種選定が変わってきます。

家族で二台持つのであれば、一台目は長距離移動ができて家族皆が乗れる大きな車、二台目は街乗りや買い物などに使う軽自動車、といった方が多いです。

1人で二台持ちする方の場合は、一台は好きな車でもう一台は何でも良いなど、考え方は様々です。

しかし、車にかかる維持費を少しでも抑えたいなら、燃費の良い車を選定することで保険料や税金などの優遇を受けることができます。

二台持ちでも維持費を安く抑える方法はある?
維持費を安く抑えるには、二台目に選ぶ車の車種によって税金や保険料などを抑えることができます。現状車種を維持していくならば、使い方や保険の見直しをすることで維持費を抑えられる可能性もあります。
軽自動車

車の二台持ちとして1番重宝するのが、軽自動車でしょう。狭い道路や狭い駐車場が多い地域でも、気にせず運転ができます。

近年の軽自動車はトールワゴンやハイトワゴンと呼ばれる背の高いワゴンタイプの軽自動車が主流となっています。両サイドの後席ドアをスライドにすることで開口部も広く、狭い駐車場でもドアの開口を気にすることなく乗り降りできるので使い勝手が良いです。

また、後席シートのスライド位置を荷室まで伸ばすことで、普通車よりも大きなスペースが出現し、ゆっくりくつろぐことでできます。シートの折り畳みやダイブダウン方式など多彩なシートアレンジにより、巨大な荷室や沢山の荷物を載せることも可能です。

軽自動車は元々の排気量が小さいため燃料消費は少なく、エンジン自体の燃費を向上させる機構は普通車と同様のシステムを採用しています。また、専用の発電機とバッテリーを搭載することで、減速時などに充電を行い、加速時などにエンジンをアシストすることで燃費を向上させています。

ガソリンエンジンの普通自動車

以前は、純粋なガソリンエンジンが主流でしたが、ハイブリッド車が登場し燃費が大幅に改善されてからは、爆発的にハイブリッド車への乗り換えが進みました。

ハイブリッド車は極力エンジンを使用しない方向で燃費を向上させているのに対して、純ガソリンエンジンでは少量の燃料で完全燃焼を行い、燃費を稼いでいます。

世界的にも地球環境に影響するCO2を削減しなけらばならない状況のため、ガソリンエンジンは徐々に生産台数を減らし、終わりを迎えるかもしれません。

ディーゼルエンジン自動車

ディーゼルエンジンは、ガソリンエンジンと同様に燃料を燃やして動力を発生させるエンジンです。根本的にガソリンエンジンと異なる点は、軽油を燃料として使用し、自然着火させているということです。

軽油はガソリンより燃料代が安く、軽油を完全燃焼させれば黒煙も出ずCO2も排出しません。また、エンジンの回転を上げなくても力強く走りますので、燃費はとても良いです。

ディーゼルエンジンは黒煙を出し、排気ガスが汚れているイメージがあるかもしれませんが、現在のディーゼルエンジンは電子制御により最適なタイミングでの燃料噴射をしています。

また、完全燃焼を行い、排気ガスを浄化させる装置を搭載した「クリーンディーゼル車」と呼ばれる車もあります。

二台持ちのうちの一台は、ディーゼル車を候補とするのもおすすめです。

ハイブリッド車

ハイブリッド車は、主に駆動用のモーターで走ります。モーターを駆動させる電気をバッテリーから使用し、減った電気をエンジンで発電してバッテリーに蓄える仕組みです。エンジンは発電だけに使用されるため、燃料代は非常に少なく維持費としても抑えられます。

また、ハイブリッド車は電気が無くなればエンジンの発電によりバッテリーへ充電を行うため、ガソリンスタンドで燃料を補給できれば長距離も問題なく走り続けることができます。

現在のインフラが整っていない状況では、ハイブリッド車が日本の道路事情に最も合っていると言えます。そのため、二台持ちをするならば、ハイブリッド車もおすすめです。

電気自動車

電気自動車は、エンジンの搭載はなくバッテリーの電源だけを利用して走る車です。とても静かで、アクセルを踏めばすぐに力強く走り出すことができます。

しかし、出力したり長距離を走ったりするために沢山のバッテリーを搭載しており、重量も重いです。また気温の変化に敏感で、その影響を受け走行できる距離が異なります。

電気自動車は全てを電気で賄っているため、走る以外の操作(エアコン・ヒーター・ワイパー・ナビゲーション操作パネルなど)を多用すると、走行距離が短くなります。

充電できるポイントの数もガソリンスタンドのようにまだ整っておらず、充電にかかる時間もガソリン車のように数分で終わりません。そのため、充電を待つ時間の余裕も必要となります。

今後、充電時間が早くなったり、充電ポイントが増加されたりして電気自動車が使いやすい環境になってから購入したほうがいいかもしれません。

まとめ

①車を購入した後には、車を維持するための費用がかかる
②車の維持費は、安全に安心して運転できるための費用である
③車を所有したら自動車税と重量税が毎年発生する(重量税は継続検査時にまとめて支払う)
④車は初年度登録から13年を超えると税金が上がる
⑤自動車保険は、交通事故での補償を行うため、必ず加入すべき
⑥二台持ちする場合は、それぞれの車の必要性を考えることが大事
⑦日頃からメンテナンスを行うことで車を長持ちさせられる
⑧車を二台持ちする際は、一台目の車の登録年月とずらして購入することが大切
※本記事は公開時点の情報のため最新と異なる場合があります。
カータル編集部
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この記事は中古車の売却、査定などについての知識が豊富な私たちが執筆しています。車を少しでも高く売るコツや必要な書類、手続きに関する疑問や質問にお答えしています。

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