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「車検の満了日が近づいてきた…」「子どもが大きくなってきたので車内の広い車に乗り換えたい…」など、車を買い替えるタイミングや理由は三者三様です。
車の買い替えを検討している方のほとんどは、今乗っている車を高く売りたいと思っているでしょう。
一般的に、車は下取りに出すよりも買取り査定を受けてから売却したほうが高く売れやすいとされています。
この買取り査定を受ける時は、ただ車を見せるだけでなく、必要な書類もあります。そこで、この記事ではどのような書類が必要か紹介していきます。
車の買取り査定を依頼する際に必要な書類は2種類
車を売却するときは準備しなければいけない書類がいくつかありますが、買取り査定を受ける段階で必要となる書類は、「運転免許証」と「車検証」のみです。
ここからは、この2つの書類について詳しく解説していきます。また、査定額をアップさせるためにあったほうがいい書類についても紹介するので参考にしてください。
必要書類①車の名義人の運転免許証
運転免許証は、車の名義人と買取り査定をしに来た人が同一人物であることを確認するために必要です。
買取り査定を受ける店舗に車を持ち込む場合は、運転免許証を携帯しているはずなので、改めて準備が必要という書類ではないかもしれません。
車の名義人が親や配偶者の場合、買取店へ一緒に行く際は必ず運転免許証を持ってきてもらうようにしましょう。
車の名義人の調べ方は、車の所有者と使用者が同一人物の場合、車検証の使用者欄に名前が記載されている方を指します。
所有者と使用者が異なる場合は、車検証の所有者欄に記載されている方が名義人となります。
仕事の都合や用事などで、車の名義人の方と一緒に買取り査定へ行ける日がないという方もいるでしょう。
必ずしも、車の名義人が買取り査定に行かなければならないというわけではありません。店舗に行った方の本人確認が運転免許証でとれれば、多くのお店では買取り査定をしてくれます。
本人確認をとる際に「両親の名義です」「配偶者の名義です」などの事実をありのまま伝えましょう。
車の名義人が運転免許証を失効しているが、車を売りたいというケースもあるでしょう。
本人確認は運転免許証でしかとれないわけではありません。マイナンバーカード、健康保険証、パスポートなどでも大丈夫なので、何か一つは用意しておきましょう。
必要書類②運転時に携帯を義務付けられている車検証
車検証は、車に備え付けておくことが道路運送車両法によって定められています。しかし、どこに保管しているかはっきりと覚えていない…という方もいるでしょう。
買取り査定を受ける直前に車内のあちこちを探すことがないよう、車検証がどこにあるのか事前に確認しておいてください。
一般的にはグローブボックスの中に収納していることが多いです。その他にも、シート下の収納やシートバックのポケットなどが考えられます。
車内のどこを探しても車検証が見つからない場合は、どのタイミングで何の目的で使用したかを思い出してみましょう。
車検証は、自動車保険の加入・継続手続きや職場での通勤手段の報告などで使うため、車から降ろしたままの可能性があります。
また、車検を受けた際に車だけ先に引き渡してもらい、車検証は後日郵送で受け取るケースもあります。自宅や職場など、思い当たる場所を探してみましょう。
車内だけでなく自宅や職場を探しても車検証が見つからない場合は、再発行の手続きを行いましょう。
再発行する方法は、車を購入したお店などに依頼することも可能ですし、自分で行うこともできます。
お店にお願いすれば手間が少なくて済みますが、代行費用が必要となることが一般的です。金額はお店によって異なりますので、お願いする前に費用がいくらかかるのか確認しておきましょう。
自分で手続きを行う場合は、普通車の場合「陸運支局」へ、軽自動車の場合「軽自動車検査協会」へ、足を運ばなければいけません。
陸運支局や軽自動車検査協会の受付時間は、月曜日~金曜日の午前8:45~11:45、午後13:00~16:00となっており、土日祝日・年末年始は休業となっているため注意が必要です。
2023年1月より普通車の車検証が電子化されることが決まりました。現在の形状であるA4サイズの紙から四六判サイズのICカードへと順次切り替わっていきます。
軽自動車の車検証は、1年後の2024年1月からの予定です。
ここからは、電子化される車検証について詳しく解説していきます。
車検証を電子検査証へ切り替えるために必要な手続きはとくにありません。車検を受けたり、名義や住所を変更したりするタイミングで、順次切り替わっていく予定です。
電子検査証に切り替わったとしても、初年度登録年月や車名・型式、総排気量、自動車登録番号などの情報はICカードの券面に記載されますので、これまでのように検査証を見れば誰でも確認することが可能です。
しかし、所有者・使用者の住所・氏名や車検証の有効期間(車検の満了日)等の情報はICタグ内に記録され、読み取りアプリ等を用いなければ情報が確認できなくなります。
そして、第三者が車検証を利用するときは、「利用目的を明らかにして使用者の同意を得なければいけない」と、改正された道路運送車両法に定められています。
2023年1月以降、電子検査証に変わってから車を買取り査定してもらう場合は、電子検査証に記載されている使用者本人による同意書への記名捺印などが必要になると予測されています。これはICタグ内に格納されている情報を含め、車両情報をお店側に確認してもらうためです。
買取り査定であったほうがいい書類について
買取り査定を受ける際に必ず用意しなければいけない書類ではありませんが、あったほうが査定額アップの期待ができる書類があります。
それは、車の取扱説明書と整備手帳です。それ以外に、ナビゲーションやカーオーディオ、ドライブレコーダーといったオプション装備の取扱説明書もあったほうがいいでしょう。
もしナビゲーションやドライブレコーダーなどの装備を次の車へ付け替える場合、取扱説明書の用意は不要ですが、買取り査定を受ける前に付け替えることを必ず伝えておきましょう。
買取り査定を受ける前に買取相場を調べよう
買取り査定を受ける前に買取相場をチェックしておくことをおすすめします。車の買取相場は、インターネットを使えば簡単に知ることができます。
利用するサイトによって若干の違いはありますが、車の情報を入力する際は、以下の項目を知っておく必要があります。
- メーカー
- 車種
- 初年度登録
- グレード
- 排気量
- ボディカラー
- 走行距離
- 車検満了日 など
これらの情報はどこで確認することができるのでしょうか?詳しく説明していきます。
買取相場を調べる際に必要な入力項目の中に「メーカー」「初年度登録」「排気量」「車検満了日」があります。これらの情報は車検証に必ず記載されているので、見ながら入力しましょう。
ただし、注意しなければいけない点がいくつかあります。
車検証にメーカー欄はありません。車名欄に「トヨタ」「ニッサン」などのメーカー名が記載されていますので、こちらを入力しましょう。
車検証では「初度登録年月」欄と「登録年月日/交付年月日」欄が隣同士で並んで記載されていますので、間違えないようにしましょう。
車検証の「総排気量又は定格出力」欄に「L(リットル)単位」で排気量が記載されており、一般的に使われている2,000ccや1,500ccなどの「cc単位」ではありません。
例えば、排気量が2,000ccの車は1.98Lや1.99L、1,500ccの車は1.48Lや1.49L等と記載されています。
車検満了日が記載されているのは、車検証の「有効期間の満了する日」欄です。
走行距離は実車で確認することができます。
車検証の下部に「走行距離計表示値 ○○○○○km 令和○年○月○日」と記載されていますが、これは前回車検を受けたときの走行距離です。
買取相場をチェックをする際は、車検証に記載されている走行距離を入力するのではなく、必ず実車で確認した走行距離を入力してください。
実車で確認する際は、総走行距離を表示しているオドメーターの数値をチェックしましょう。多くの車種でオドメーターは「ODO」と表示されています。
走行距離計には、オドメーター以外に任意の区間の走行距離を計測できるトリップメーターがあります。「TRIP A」「TRIP B」等と表示されていますので、間違えないようにしましょう。
走行距離が多い・少ないは、買取相場の金額に少なからず影響がある項目です。必ずオドメーターで表示されている総走行距離を入力してください。
今乗っている車のグレードを忘れてしまっている方や、なんとなくしか覚えていない方もいるでしょう。
グレードも走行距離と同様、買取相場の金額に多大な影響がある項目です。そのため、しっかりと確認しておくことをおすすめします。
グレードを確認するには、以下の3つの方法があります。
車を購入したときの注文書(契約書)を保管していれば、グレードを確認できます。新車で購入した場合は、注文書にグレードが記載されているのが一般的ですが、中古車を購入した場合は、記載されていないケースもあるので注意してください。
注文書でグレードの確認ができなかった場合、国産車なら各メーカーの公式サイトでグレードを確認することができます。
車検証の「車台番号」欄に記載されているアルファベットと数字(ABC12D-345678)を入力すればグレードの確認ができます。
メーカーによって違いはありますが、「初年度登録が20年前・30年前などの車はグレードの確認ができません」と記載されているサイトもあります。そのため、利用する前に注意事項などを確認しておきましょう。
各メーカー公式サイトにてグレードの確認がとれない場合は、メーカーのお客様相談室などのお問い合わせ窓口や車を購入した担当者・店舗に尋ねてみましょう。
車の買取相場チェックに利用するサイトは、しっかりと選ぶことが大切です。おすすめしたいのは、最低限の個人情報を入力するだけで利用が可能なサイトです。
車の情報以外に、氏名・住所・電話番号などの利用者が特定できる個人情報の入力が必須であるサイトを利用してしまうと、後々対応が面倒なことになるケースが見受けられます。
それは、電話や訪問による営業です。サイトの利用直後から「ひっきりなしに営業電話がかかってきた…」というのはよく聞く話です。中には事前の連絡すらなく、飛び込み営業をかけてくるパターンもあるので注意が必要です。
買取店も仕事なので、どこよりも早くお客様と接点を持ちたいと思っています。しかし、電話で営業されて買取店側のペースに飲み込まれてしまい、「じっくり検討する時間がない状態で買取りを決断してしまった…」ということも考えられます。
後悔しないためにも、住所や電話番号の入力不要で買取相場のチェックができるサイトを利用するほうが良いでしょう。
買取相場のチェックをするだけのはずが、いつの間にか買取り査定へ話が進んでしまっていたということがないように気をつけてください。
買取相場をチェックしたら買取り査定へ
車の買取相場をチェックして、大まかな買取金額を把握できれば、いよいよ実際に買取り査定をお願いしましょう。
買取相場のチェックを行ったサイトにもよりますが、多くのサイトでは近隣の買取店を探すこともできます。利用する機会があまり多くはないため、自宅や職場の近くに買取店があることすら知らなかったという方もいるでしょう。
サイトを利用して、近くの買取店を探してみるのも一考です。
買取り査定額に納得できれば売約へ
買取り査定の金額に納得できれば、車を売却する際に必要となる書類の準備にとりかかりましょう。
買取店に車を引き渡すときに必要書類が揃っていなければ、後日改めて書類を渡すために時間を作らなければいけません。そしてなにより、買取金額の入金が遅くなってしまう恐れがあります。
車と一緒に必要書類を全て渡せるように、しっかりと漏れなく用意しておくことが大切です。
買い取りをお願いする際に必要となる書類は、普通車と軽自動車で異なりますので注意してください。
普通車を買い取ってもらう場合に必要となる書類は、以下の7種類です。
- ①車検証
- ②自賠責保険証明書
- ③自動車リサイクル券
- ④自動車税納税証明書
- ⑤印鑑登録証明書
- ⑥委任状
- ⑦譲渡証明書
印鑑登録証明書は、発行後3ヵ月以内のものでなければ使用できませんので、車を引き渡す日が決まってから印鑑登録証明書を用意したほうがいいでしょう。
委任状と譲渡証明書は買取店が用意してくれますが、実印の押印が必要となるため、忘れずに持って行くようにしてください。
引っ越し等で、車検証に記載されている住所(旧住所)と印鑑証明書に記載されている住所(現住所)が異なる場合は、別途、旧住所と現住所が記載されている「住民票」が必要です。
複数回引っ越しをしている方ですと、旧住所と現住所までを確認できる、「戸籍の附票」が必要となります。
住民票は、マイナンバーの記載されていないものを取得してください。
軽自動車を買い取ってもらう場合に必要となる書類は、以下の5種類です。
- ①車検証
- ②自賠責保険証明書
- ③自動車リサイクル券
- ④軽自動車税納税証明書
- ⑤申請依頼書
申請依頼書は買取店が用意してくれます。その際に印鑑(認印)が必要になるため、忘れずに持って行きましょう。
市区町村役場の業務は平日の午後5時までなので、印鑑登録証明書を準備するために「有給休暇を申請しないといけない…」と思っている方もいるかもしれません。
全ての市区町村役場ではありませんが、平日の午後5時以降や土日祝日でも印鑑登録証明書などを取得できる時間外窓口が設置されているところがあります。
ただし、時間外窓口は曜日が限定されているケースや市区町村役場の全施設ではなく一部の支所・出張所のみといったケースもあります。そのため、事前に公式サイトで確認しておきましょう。
印鑑登録証明書や住民票は、コンビニエンスストアやスーパー、ドラッグストアなどのマルチコピー機が設置されているお店の、一部店舗にて取得することが可能です。
2021年9月末現在、印鑑登録証明書や住民票を取得できるお店は全国で約56,000店舗あり、利用可能時間は毎日午前6:30~午後11:00です。
対応店舗数が多いので、よく利用しているお店の中には、印鑑登録証明書が取得できる店舗があるかもしれないので事前に確認しておくと良いでしょう。
ただし、利用できるのは、マイナンバーカード(または住民基本台帳カード)を持っている方だけとなっています。