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車の買取り査定を受ける場合、査定場所は自分が車に乗って店舗まで出向くか、査定員に自宅まで来てもらうかを選ぶことができます。
店舗査定と出張査定には、それぞれメリットとデメリットがあるので、どちらがより良いかは人によって異なるでしょう。
双方のメリットとデメリットを解説するので、どちらが自分に合っているのかをしっかり考えた上で、査定依頼するようにしましょう。
ただし、買取業者によっては店舗を持たずに出張査定を専門としている所もあるので、あらかじめ調べておくようにしましょう。
車の買取り査定の場所は店舗か自宅
車の買取り査定を受ける場所は、店舗か自宅で選ぶことができるため、どちらにすれば良いか悩む方もいるでしょう。
自分が店舗に出向くか、自宅まで査定員に来てもらうかはそれぞれメリットとデメリットがあります。車の状態や自分が置かれている環境などを考慮して、ベストなほうを選びましょう。
店舗査定のメリットとデメリット
店舗査定の場合、自分の都合の良い時にお店に出向ける、査定後はすぐに帰宅できるなどのメリットがあります。予約が不要な店舗もあるので、手間がかかりません。
逆に、店舗側に主導権を握られる可能性が高いことや店舗までの交通費がかかるといったデメリットもあります。
気をつけたいポイントを一つずつ確認していきましょう。
中古車買取店に直接車を持って行き、申し込めばすぐに査定を受けられるのが店舗査定のメリットの一つです。
自分が「今日査定してもらいたい」と思い立った時に、すぐに査定してもらえるのは便利です。査定を受ける際は特に事前の手続きをする必要もないので、忙しくてなかなかスケジュールを立てられないという方にはおすすめの方法となっています。
ただし、営業時間や定休日にお店に行くことのないよう、事前にホームページなどで確認しておくようにしましょう。
中古車買取店では、同時に中古車の販売なども行っている場合が多いです。これは、店舗に車を持って行き買い取ってもらうと同時に、新たな車を購入することも可能ということです。
納得のいく査定額が出れば、そのまま店舗ですぐに売買契約の手続きが進められます。事前に売買契約に必要な書類も準備しておけば、スムーズに買い取りの手続きができるでしょう。
車を新たに購入する予定なら、店舗で査定を依頼すれば、売却と購入の手続きがほぼ同時進行で行えるため手間がかかりません。
査定が終わった後、買取業者に「今決めないと査定額が下がる可能性があります」などと言われて、即決を迫られることがあります。
しかし、金額に納得できなければ、すぐに決める必要はありません。特に中古車市場で人気の車種の場合、他店で査定してもらえば査定額が上がる可能性もあります。
店舗査定の場合、もし強引に営業をかけられても「一度検討する」などと伝えて、いつでもお店を出ることができます。きちんと理由を伝えて帰宅すれば、気まずい思いをせずに済むでしょう。
店舗に直接出向けば、待機している査定員にすぐに査定してもらえることが多いです。一般的には、予約なしでも査定を受けられる店舗が多いのもメリットの一つです。
ただし、店舗によっては事前に予約をしなければならない所もあるので、問い合わせをしておきましょう。また、土日や祝日、大型連休中や1~3月、9月などの繁忙期とされる時期は来客数が多いことが予想されます。
そのような時期は、予約なしで店舗へ行っても順番待ちとなる可能性もあります。待たされたくない場合は、やはり事前に混雑状況などを電話で確認しておくのがおすすめです。
中古買取業者の店舗は、いわば買取業者側のホームです。そのため、査定後の交渉の主導権を握られてしまいがちです。
そして、店舗には査定を行う査定員以外にもスタッフが数名在籍しています。例えば、査定員が強引に買い取りを進めようとしている状況を想像してください。
自分は即決するつもりがない場合でも、査定員に売却するよう迫られ、さらにそこへ別の営業スタッフが査定員に加勢する形で出てくれば、自分のペースを乱されるという方もいるでしょう。
商談を押し切られてしまう可能性もあり、人によっては査定額に納得していないまま雰囲気に流されて売却してしまうかもしれません。押しに弱いという方は十分に注意が必要です。
店舗査定は、自分の都合の良い日時に店舗に出向けば良いという気軽さがあります。その反面、わざわざ店舗の場所を探して車を運転して行かなければならないという、面倒な一面があるのも事実です。
店舗までのアクセスが悪いと辿りつくまでに時間を要する上に、査定依頼のお客さんで混雑していれば待ち時間も生じます。
また、車を持って行かなければならないので、当然お店に行くまでのガソリン代もかかってしまいます。店舗が遠ければ、往復の交通費が負担となってしまう場合もあります。
店舗での査定は、ほとんどの場合が予約不要で、直接お店に行けば査定してもらえるという気軽さがあります。ただし、それは査定を依頼するお客さんが少ない場合です。
土日や祝日、大型連休などは、時間に余裕があるからと買取店舗を訪れる人が増えます。査定員にも限りがあるので、時間帯によっては待たされる可能性もあるでしょう。
車1台にかかる査定時間は、大体30分~1時間程度とされています。待ち人数が1人でも、30分は待つ必要があります。
また、査定自体は30分程度で終わっても、そこから交渉に入る場合1時間以上かかることもあるでしょう。かなり混雑していれば数時間待たなければならないこともあり、かえって非効率にもなりかねません。
出張査定のメリットとデメリット
出張査定の大きなメリットは、自宅で待っていれば査定員が来てくれるという点でしょう。スケジュールが空いている日時に査定の予約を組み込めば、車の売却が計画的に進められます。
自分1人で不安なら家族や友人などに査定に立ち会ってもらうことも可能です。さらに、車検切れなどの動かせない車も査定してもらえるといった魅力もあります。
しかし、自分の希望日時と査定員との予定が合わなければ、査定自体が先延ばしになってしまいます。また、お店側に自宅の住所を伝えることになるため、個人情報を知られたくないという方は注意が必要です。
自分の希望する時間に査定員が自宅まで来てくれるというのは、出張査定の最大のメリットです。店舗まで足を運ばなくてもいいので、移動時間もかかりません。
査定後の交渉の場所も自宅なので、緊張せずにリラックスして商談に臨めるでしょう。査定員は2人の場合もありますが、ほとんどの場合1人で来ることが多いです。
店舗と違い、複数のスタッフから営業をかけられることもないため、強引な営業を不安に思う必要もありません。じっくりと納得のいくまで査定員と話ができ、自分のペースで交渉が進められるでしょう。
出張査定の場合、査定日時は自分と査定員双方のスケジュールを調整して決定します。
店舗査定だと店舗の営業時間内でしか査定を受け付けておらず、定休日に出向いても査定してもらえません。しかし、出張査定は双方のスケジュールが合えば、基本的に曜日や時間などを問わずに査定を受けることができます。
例えば平日の仕事終わりに来て欲しい場合もあるでしょう。査定員が了承すれば店舗の営業時間外でも、定休日でも来てもらえる可能性があります。
車検の有効期限が切れている車は、法律で公道を走行させることができないと規定されています。また、故障によりエンジンの調子が悪い車を査定してもらいたいという場合もあるでしょう。
車検切れの車や故障車は、店舗まで車を運転して行くことはできません。店舗まで車を運ぶとなると、レッカーを依頼するなどの輸送費がかかってしまいます。
一方、出張査定では車の保管場所まで査定に来てくれます。車を動かす必要がないため、運搬費用などの余分な費用をかけずに査定を受けることが可能です。
車の査定には、所有者以外の人も立ち会うことができます。自分だけでは不安な場合、車に詳しい友人や家族などに立ち会ってもらうと心強いものです。
出張査定なら査定の日時に家族に在宅してもらうか、友人なら自宅まで来てもらえば良いので、立ち合いも頼みやすいでしょう。
複数人で査定に立ち会うことで、査定員も強引な交渉をしにくくなります。また、査定時の発言なども複数人が聞いておけば、後でトラブルになった場合に証言してもらえるので有利だと言えます。
査定員は、車の外装や内装、エンジンルームや足回りなど、車を隅々まで丁寧に見て、状態を把握した上で査定額を算出します。
もし、一部のパーツをカスタマイズして社外品に付け替えている場合、もともと車に装備されていた純正品も準備しておけば、査定額が上がる可能性があります。
純正品以外にも、スペアキーや車の取扱説明書といった付属品の有無も査定額に影響するので、査定前に準備しておきたいものです。
店舗査定だと付属品などを持参するのを忘れてしまうことが多く、保管してあるかどうかも分からない場合は、正確な査定額の算出が難しくなります。そうなってしまうと、自宅に取りに帰ることになるかもしれません。
その点、出張査定なら査定中に自宅の倉庫や物置などを探すことができます。純正品を見つけられれば、正確な査定額が算出できるでしょう。
出張査定は、自分の空いた時間に査定に来てもらえるのが便利です。しかしその反面、自分の都合だけでなく査定員の空いている時間と照らし合わせて、日程調整をする必要があります。
平日や買取店の閑散期などは、買取店でも比較的スケジュールに余裕があるため、自分の都合の良い時間で査定を予約しやすいでしょう。
ただし、週末や買取店の繁忙期は、出張査定の依頼が集中している可能性もあります。そうなると、自分の希望する日時に査定に来てもらうのが難しい場合もあります。
自宅まで査定に来てもらうということは、査定員に自宅を知られるということになります。あまり自分の住居を知られたくないという方にとっては、自宅まで出向いてもらえる点が逆にデメリットになる可能性もあります。
また、自宅までの詳細なルートを買取業者に伝えなければなりません。遠方から来る査定員の場合は、査定を行う自宅周辺の地理に詳しくない場合もあります。
目印となる建物が少ない場合や道が入り組んでいる地域では、なかなか自宅の正確な場所が伝えにくく、かえって面倒に感じてしまうこともあるかもしれません。
出張査定は、査定の日時になったら自分は自宅などで待っているだけで良いので楽ですが、約束の時間になっても業者がなかなか来ない場合があります。そうなると、場合によっては10分~1時間、それ以上待たされる可能性も出てきます。
業者の到着が遅れる原因としては、時間を間違えている、道に迷っている、道が混んでいる、前の査定が長引いて時間が押しているなどの様々な理由が考えられます。
査定の依頼ができても査定員が来ないことには始まらないので、その場合は待たなければなりません。
査定が終わると査定員が査定額を提示してきます。その金額に納得できなければ、もちろん売却を即決する必要はありません。
買取業者側も、「他の業者にも査定を依頼していれば、すぐに売却してもらえないだろう」というつもりで来ています。
しかし、特に人気のある車種や繁忙期で需要が高まる時期だと、業者側は1台でも多く効率良く買い取って在庫を増やしたいと考えるものです。そのため、即決してもらおうと強気で営業をしてくる場合もあります。
こちら側もわざわざ来てもらって「売りません」と断るのは悪いような気がして、つい押しに負けて決めてしまうという方もいるかもしれません。
査定員が情に訴えてきたら、気の毒に思ってついペースに乗せられてしまうケースも実際にあります。
しかし、忘れてはいけないのが、もともと出張査定は無料であり、査定員も売却が決まらなくても仕方ないという気持ちが少なからずあるということです。そのため、即決しなくても、査定員に悪いと思ったり必要以上に気を遣ったりする必要はないということを覚えておきましょう。
予約をした査定日時には、必ず自宅にいて業者の到着を待たなければなりません。もし、どうしても急用ができてしまったら、残念ながら査定もキャンセルしなければならないでしょう。
査定員のスケジュールが空いていれば、査定時間を後ろにずらして自分の用事を済ませてから来てもらうという手もあります。まずは連絡して謝罪し、時間をずらせないか聞いてみましょう。
ただし、査定のスケジュールが詰まっていると査定日時を改めて決めなければならないので、手間がかかります。
出張査定では自宅以外の場所を指定することも可能
出張査定の場所は、自宅の車庫や駐車場に車を保管していることが多い自宅にする方がほとんどです。ただし、自宅にしなければならないというわけではなく、自宅以外の場所を指定することもできます。
例えば、勤務先や知人宅の駐車場などを査定の場として利用させてもらうケースです。住居を知られたくない場合は、自宅以外の場所に車を持って行き、そこで査定してもらうと良いでしょう。
その際は、事前に土地の所有者の承諾を得ておくことは忘れないでください。ショッピングモールや公園などの施設の駐車場は無料で使えますが、あくまでお店や施設の利用者のためのスペースです。
査定の場として使うのは迷惑になるので、いくら自宅以外の場所で査定してもらいたいと思っても、公共の場を利用するのはやめましょう。
廃車同然の車を買取り査定してもらう場合の場所とは?
廃車が前提の車を査定に出す場合は、実車査定が不要となるケースもあります。つまり、査定員が実際に車を見なくても、査定額を算出してもらえるということです。
この場合は、廃車買取業者のサイトに年式や走行距離などの情報を入力すれば、査定が完了します。なお、電話でのヒアリングやメール、LINEなどで受け付けを行っている業者もあります。
主に年式がかなり古い車両や故障していて走行不能な車両、また走行距離が多い過走行などの車両は、廃車を前提とした買い取りを行う可能性が高いです。
自分にとって都合の良い場所で査定してもらおう
査定場所に関しては、店舗で行う場合でも自宅で行う場合でもメリットとデメリットがあります。どちらが良いかは一概には言えず、個々の事情によって違ってくるでしょう。
例えば、忙しくて時間が取れない方、車買取店までの交通アクセスが悪い場所に住んでいる方などは、出張査定のほうが効率的だと言えます。
自分にとってどちらがベストな選択になるのか、しっかり検討した上で決めることをおすすめします。