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車の買取り査定を行う際、どのような流れで進めればいいのか知りたいという方もいるでしょう。効率よく進めるには、買い取りの流れを押さえておくことをおすすめします。
この記事では、車の買取り査定をどのような流れで行うと良いのか順を追って説明していきます。注意点なども併せて紹介するので、参考にしてみてください。
車買取り査定の流れ
車を買い取ってもらう際、まずは愛車の買取相場価格を調べる所から始めましょう。買取相場を知っておけば、査定額が安いのか高いのか、正しく査定されているのか判断しやすくなります。
次に、査定を依頼する車の買取業者のピックアップです。
買取業者に査定予約をしながら、買い取りに必要な書類や付属品などを準備しておくと効率的です。紛失している書類があった場合は再発行しなければならないので注意しましょう。
実際に査定を受けてから、買い取ってもらう業者を決定します。そして売買契約書を交わし、車を引き渡します。
後日、売却代金が振り込まれたことを確認できれば、車の買取り査定は終了です。
これらの流れについて、以下で詳しく説明していきます。
愛車の買取査定相場を調べる
買取業者に査定を依頼する前に、中古車市場で愛車がどの位の値段になるか調べておきましょう。いくらで売却できるか事前に目安を知っておくことで、査定額が適正かを判断するのに役立ちます。
ネットでメーカーや車種、年式や走行距離などを入力すると大体の買取額を調べることができます。自動車メーカーや中古車買取業者のホームページなどを利用して、シミュレーションしてみましょう。
ただし、事故歴や修復歴、傷や凹みなどは、車の状態によって違ってくるのでシミュレーションでは考慮されません。そのため、実際に査定を受けると、相場とは差額が生じる可能性があることも念頭においておきましょう。
車の買い取りにベストなタイミングを狙う
車の買取価格は時期によって変動することがあります。車の査定額が高くなりやすいタイミングに合わせて買い取ってもらえば、査定額アップも期待できます。
車の買い取りは、中古車の需要が高まる時期がおすすめです。
4月からの新生活に向けて、中古車を購入する方は増えるため、1~3月は買取業者も需要の高まりに備えて、在庫を確保したいため積極的に買い取りに動くので査定額が上がりやすいとされています。
また、モデルチェンジ後は旧モデルの車の価値は下がる傾向にあります。そのため、新モデルが発売される前のタイミングも狙い目です。
他にも走行距離が10万キロの大台にのる前、車検切れになる前などのタイミングも逃さないようにしましょう。
査定を依頼する車買取業者を選ぶコツ
車の買取り査定を依頼する業者はたくさんあるので、選ぶのに悩んでしまう方もいるかもしれません。できる限り多くの業者にあたり、査定額を比較したいと思うかもしれませんが、ある程度絞っておいたほうが効率的です。
選定ポイントとしては、JPUC(一般社団法人日本自動車購入協会)の「適正買取店」である、ネットの口コミでの評判や買取実績数などを参考にしましょう。
また、近場の買取業者のほうが便利なので、いくつかピックアップしておくことをおすすめします。
車買取業者を選ぶ際、JPUC(一般社団法人日本自動車購入協会)に加盟し、適正買取店に認定されているかも確認してみると良いでしょう。
JPUCによる厳しい条件をクリアした車買取業者を、消費者が安心して利用できる適正買取店として認定する制度を設けています。
売買契約書がJPUC基準の約款内容である、JPUC実施の適正買取店研修の修了者が1名以上在籍しているなどの条件が設定されています。認定の有効期間は2年間であり、2年ごとに協会の審査を受けてクリアしなければ認定は取り消されるという仕組みです。
協会の厳しいチェックをクリアしている買取業者なら、安心して利用できるでしょう。
ネットで口コミを検索すれば、買取業者の評判を知ることが可能です。利用しやすさやスタッフの印象、査定額などについての情報収集に役立つでしょう。
評価の低い買取業者は、査定員の態度があまり良くない、査定額を減額されたなど大体同じような理由が挙げられることが多いです。
ホームページには、中古車の買い取りと販売台数を公開しているところもあるのでチェックしてみましょう。買い取り、販売台数が多いとそれだけ利用者も多く中古車の回転が速いということなので、人気が高いということが分かります。
実績や評判を事前に調べておくと、査定依頼する買取業者を絞れるので効率的です。
車の査定では、自分で車を買取業者に持ち込んで査定してもらう店舗査定と、査定員が自宅などにきて査定してくれる出張査定の2つの方法があります。
自分で店舗に出向くと時間や交通費がかかってしまいますが、出張査定なら自宅で待っているだけなので楽です。忙しくて店舗に出向く時間がない、ガソリン代をかけてまで行きたくないという方は出張査定を実施している業者を選ぶと効率的です。
出張査定を選ぶなら、買取業者が遠方でも問題ないと思うかもしれません。確かに、自分が出向くわけではないので、査定に関しては店舗までの距離などは関係ないでしょう。
ただし、査定員に自宅まで来てもらう際に、移動時間やスケジュールの関係で希望の日時に来てもらえないことも考えられます。自宅の近くなら査定員も隙な時間を使って、早々に来てもらえる可能性もあります。
また、車を引き渡す際や書類に不備があった場合なども近いほうがやはり便利です。
車の買取先を選ぶ際に、査定額の高さが一番の決め手だという方が多いかもしれません。
買取業者は財団法人日本自動車査定協会が定める中古車買取基準を元に査定を行い、査定額を算出しています。ただし、細かな査定額の算出に関しては、個々の査定員の裁量に任せている部分もあるでしょう。
同じ買取業者であっても、店舗によってもしくは査定員によって査定額に差が生じることもあり得ます。対応が丁寧で中古車の査定ポイントを熟知しており、質問にも的確に答えてくれる査定員は理想であり、気持ちよく取引きもできるでしょう。
逆に強引に買い取りを迫ったり、きちんと車を見ないで査定額を決めたりといった対応が悪い査定員だと信用できないものです。
実際に査定を受けた上で、相性が悪いと感じる買取業者とは契約しないというのも一つの判断基準だと言えます。
ネットから車の情報などを一度入力して申し込めば、複数の買取業者から見積もりをとり、査定依頼ができる車一括査定サービスもあります。
1社ずつアポをとらなくても、向こうから連絡がくるので効率的に思えるかもしれませんが、申し込んだ直後に多数の買取業者から一斉に電話がかかってきます。中には利用できないエリアの買取業者からも連絡が来る場合もあり、そうなると電話で対応するだけ時間の無駄です。
頻繁に連絡をしてくるので、対応が面倒だという意見も多いです。そのため、業者とのやりとりが煩わしという方は利用しないほうが良いでしょう。
査定前に必要書類や付属品を準備する
査定前に、車の売却の際に必要な車検証や自賠責保険証明書などの書類を準備しておくと効率的です。紛失していると、再発行の手続きをすることになるので時間を要する場合があります。
また、車をカスタマイズしている場合、取り外した純正パーツもあると査定額アップにつながります。スペアキーなどの付属品も探して用意しておきましょう。
車の売買契約時に必要な書類は、以下の通りです。
- 車検証
- 自賠責保険証明書
- 自動車税(種別割)納税証明書
- リサイクル券
- 印鑑登録証明書
- 実印
- 車検証
- 自賠責保険証明書
- 自動車税(種別割)納税証明書
- リサイクル券
- 認印
車検証や自賠責保険証明書、リサイクル券などは車内の収納ボックスに入っていることが多いので、確認しておきましょう。
紛失している場合は再発行をする必要があるため時間がかかるので注意しましょう。
自動車税の納税証明書とは、毎年5月に郵送されてくる納付書を使い、コンビニなどで税金を納めた時にもらえる半券(領収印押印済みの用紙)のことです。
納税証明書を紛失した場合は、納税の事実が証明できれば、省略できる場合もあるので業者に確認してみましょう。
タイヤやホイールなどを自分好みのメーカーの物に付け替え、カスタマイズするという方も少なくありません。
中古車として売りに出す場合、社外品よりも純正部品のほうが高く査定してもらえます。そのため、純正品は保管しておいて査定時に提示できるように準備しておいてください。
付け替えに費用がかかる、内装などに傷がつくリスクがあるなら無理に元に戻さないほうが良いでしょう。
また、スペアキーや取扱説明書などの付属品も紛失していないか確認しておくといいでしょう。
車に傷や凹みがあると、査定額が減額される可能性があります。しかし、軽微な場合はあまり影響がないこともあります。
無理に自分で補修しようとするとかえって目立ってしまうリスクがありますし、修理業者に依頼すると、その分費用がかさみます。
買取業者の中には自社で修理工場を保有している場合もありますので、傷や凹みはあえて修理しないほうが良いでしょう。
また、査定前にはできる限り車が綺麗な状態であることをアピールするために、簡単に洗車や車内清掃をしておくことをおすすめします。洗車後にワックスをかけておくと印象も良くなるでしょう。
また、車内は掃除機をかけてダッシュボードなどを拭き、ホコリや砂などを除去しておいてください。シートの汚れなどもウエスやタオルでざっと拭き、フロアマットも水洗いすればキレイになります。
実車査定を受ける
数社の買取業者に査定を依頼し、査定日時のスケジュールを組みます。価格交渉などが長引く可能性もあるので、多少時間に余裕を持たせたほうが良いでしょう。
査定時には愛車の魅力をアピールしながら、上手く金額交渉をしていくのが理想です。ただし、トラブルを回避するためには事故による修復歴があるならきちんと業者に報告し、聞かれたことに対しては正直に伝えましょう。
全ての査定が終わったら、買取業者を決定します。
交通事故により車のフレーム部分が損壊し、修理していれば「修復歴あり」となります。
修復歴がある車は、修理してあっても故障リスクが高いとされています。そのため、査定額は減額となるでしょう。
減額されたくないので修復歴を隠したくなるかもしれませんが、査定時に正直に伝えないと後日トラブルになるリスクがあるので注意してください。また、メンテナンスの状況など聞かれたことはきちんと誠実に答えましょう。
ただし、査定後の価格交渉に関しては、査定員との駆け引きも多少は必要です。希望額を伝えると、それ以上は査定額が上がる見込みがなくなる可能性もあるため、あえて言わないというテクニックもあります。
上手に交渉が進められるようにシミュレーションしておいてください。
査定を依頼した買取業者全ての実車査定が終わったら、いよいよ買取業者を決めます。出そろった査定額を比較し、一番高い所に決めるという方も多いでしょう。
しかし、査定額にほぼ差がないような場合は、どこがいいか迷うかもしれません。その場合、査定員の対応や買取実績、評判などをトータルで判断して、買取業者を選ぶというのも一つの決め方です。
十分検討することも大事ですが、査定額には有効期間があります。期間を過ぎると査定額が無効となり再査定しなければならないので、注意しましょう。
売却手続きと車の引き渡し
売却する車買取業者が決まったら、売買契約に進みます。契約する前に、契約書の内容をきちんと確認しておくことが大事です。
特にキャンセルの規定については、よく見ておくことをおすすめします。契約後はキャンセル不可となっている場合がほとんどだからです。また、キャンセル時の違約金についても聞いておいてください。
契約書を交わしたら、車の引き渡し日を決めます。引き渡しまでに車内の荷物を下ろしておきましょう。
売却先が決まったら、車を買い取って欲しい旨の連絡を入れます。返事を待ってもらっている買取業者には、断りの連絡も必要です。
後は、売買契約に必要な書類を提出しましょう。買取業者が売買契約書を作成して持ってきてくれるので、内容に誤りがないかを確認してください。
特に売却代金の合計や支払方法、支払期日など重要な事項は間違っていないかよく見た上で、署名捺印します。
売買契約書の1通は売り手側に渡されるので受け取って保管しておきましょう。
売買契約書に署名捺印をし、契約書を交わしたら売買契約は成立します。その後、やはり別の買取業者に変えたいなどの理由でキャンセルしたくても、基本的にはできません。
キャンセル規定については、契約書の約款にも記載されているので契約書を交わす前に確認しておくことが大事です。売買契約が成立すると買取業者は車の名義変更や、メンテナンスなど再販の準備にすぐ取りかかります。
既に売り主の所有物ではないため、車に関する全ての権利は買取業者に帰属します。もしどうしてもキャンセルしなければならない場合、買取業者によってはキャンセルできる可能性もあるでしょう。
ただし、ほとんどの場合は輸送費や違約金を支払わなければなりません。署名捺印した契約書を買取業者に渡した時点でキャンセルはできないと、認識しておく必要があります。
売買契約書を交わしたら、車の引き渡し日を決めます。当日までに車内に置き忘れた物がないか確認してください。
ダッシュボードやトランク、コンソールボックスの中の物は早めに出しておくと慌てなくて済むでしょう。座席の下に落ちていないか、座席の間やサンバイザーに物が挟まっていないかもチェックしてください。
また、オーディオにDVDやCDが入れたままになっているケースも多いので注意が必要です。
ナビの登録情報や検索履歴などは買取業者が消して初期化してくれるはずですが、事前に自分で削除しておくと安全です。ドライブレコーダーのデータを削除するのも忘れないようにしましょう。
入金確認
車の引き渡しが終わったら、後は売却代金を受け取るだけです。代金は期日までに指定口座に振り込む形がほとんどで、現金で手渡しするという方法はまずないでしょう。
車の引き渡しから入金までは、買取業者によってかかる日数が異なります。一般的には車を引き渡しから1週間~10日前後とされています。
入金予定日が土日や祝日の場合は、1〜3日ずれるので確認しておきましょう。
入金予定日になっても入金されない場合、手違いが起きている可能性もあるので、その日のうちに買取業者に連絡しましょう。
単に振り込みを忘れている場合もあります。また、他の契約者の銀行口座に誤って振り込んでいる、売買契約書に記載した銀行口座の口座番号が間違って記載されている、買取業者が番号を入力し間違えてしまったというケースも考えられます。